ミムネルモス(読み)みむねるもす(英語表記)Mimnermos

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ミムネルモス」の意味・わかりやすい解説

ミムネルモス
みむねるもす
Mimnermos

生没年不詳。紀元前7世紀に活躍したギリシアの叙情詩人。生まれはコロポンともスミルナともいわれている。恋人の名を冠した詩編ナンノ』、ギゲスのスミルナ攻撃という史実を素材にした『スミルナ物語』の作品名が伝わっているが、詳細は不明である。残存断片では、「あわれな死よりももっとみじめな老年」に対する厭悪(えんお)を歌う句が有名。古代においては恋の詩人としての評判があり、ヘレニズム期の詩人に影響を与えている。

[橋本隆夫]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ミムネルモス」の意味・わかりやすい解説

ミムネルモス
Mimnermos

前7世紀後半~6世紀前半のギリシアのエレゲイア詩人,音楽家。コロフォンまたはスミルナの出身。愛のない人生のむなしさ,青春の楽しさと移ろいやすさ,老年の悲哀などを歌う一方神話や歴史や戦争の歌も作った。ヘレニズム時代に集められて,彼が愛したという笛吹き女の名をとって『ナンノー』 Nannōと呼ばれた詩集2巻から,わずかの断片が伝わる。

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