むずと(読み)ムズト

デジタル大辞泉 「むずと」の意味・読み・例文・類語

むず‐と

[副]
力をこめて、勢いよくするさま。むんずと。「相手の腕をむずとつかむ」「むずと組みつく」
堂々と遠慮なくするさま。
「忠信思ふ座敷に―居直り」〈義経記・五〉
[類語]むんずと力ずく腕ずく力任せぐっとぐんとぐいとぐいぐいぐんぐんどんどんぎゅっとぎゅうぎゅうぎゅうきゅうきゅうがっちりきゅっとひしと乱暴粗暴手荒手荒い荒っぽい荒荒しい力を込める

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精選版 日本国語大辞典 「むずと」の意味・読み・例文・類語

むず‐と

  1. 〘 副詞 〙
  2. 力をこめてしっかりと何かをするさまを表わす語。
    1. [初出の実例]「倉光馳来て、おしならべむずと組で、どうど落つ」(出典:平家物語(13C前)八)
  3. はばかるところなく堂々と、または、ひたすらに何かをするさまを表わす語。
    1. [初出の実例]「しづしづとあゆみ信頼卿の上にむずとつき給ふ」(出典:平治物語(1220頃か)上)
  4. まごうかたなく、その状態であることを強めていう語。
    1. [初出の実例]「戻深はむずとわるいぞ」(出典:史記抄(1477)五)

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