緊と(読み)ヒシト

デジタル大辞泉 「緊と」の意味・読み・例文・類語

ひし‐と【緊と/×犇と】

[副]
すきまなく密着するさま。しっかりと。ぴったりと。「―身を寄せる」「―抱きしめる」
深く心や身に感じるさま。「真心を―感じる」
強く押されて鳴るさま。
「ぬばたまの夜はすがらにこのとこの―鳴るまで嘆きつるかも」〈・三二七〇〉
すきまなく並ぶさま。ぎっしりと。びっしりと。
「庭にも―並みゐたり」〈平家・二〉
ゆるみなく物事をするさま。しっかりと。
「―国治まり」〈愚管抄・三〉
力を入れて激しく動作をするさま。
「肩を―食ひたりければ」〈今昔・二七・四四〉
[類語]堅いきついぎゅっときゅっとがっちりかっちりしかしっかりがっしり堅固頑丈堅牢頑強強固牢固ぎゅうぎゅうぎゅうきゅうきゅうぴたりむずとむんずと力ずく腕ずく力任せぐっとぐんとぐいとぐいぐいぐんぐんどんどん乱暴粗暴手荒手荒い荒っぽい荒荒しい力を込める

みし‐と【緊と】

[副]力を入れて何かをするさま。しかと。ひしと。
「立ちながらきぬごしに―いだきて」〈著聞集・八〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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