どんどん

精選版 日本国語大辞典 「どんどん」の意味・読み・例文・類語

どん‐どん

[1] 〘副〙 (「と」を伴って用いることもある)
太鼓を続けて打つ音、大砲・花火を発射する音、戸を強くたたく音、床を荒々しく踏みならす音などを表わす語。
※虎明本狂言・右近左近(室町末‐近世初)「ついたばうをどんどんといわせて」
歌舞伎青砥稿花紅彩画(白浪五人男)(1862)三幕「どんどんと捕物の鳴物を打つ」
② 水が激しく音をたててぶつかったり、流れ落ちたりするさまを表わす語。
※俳諧・青筵(1700)上「とんとんと水やながれて山ざくら〈赤衛門〉」
物事が勢いよくとどまることなく進むさま、また、ためらわないで事を進めるさまを表わす語。
※和英語林集成(初版)(1867)「ワタ ヨコハマニ dondon(ドンドン) ハコブ」
④ 次々に続いて、威勢のいいさまを表わす語。多く、ものを言う形容として用いる。ぽんぽん。
咄本・諺臍の宿替(19C中)一二「あんまり親々とどんどんぬかすない」
[2] 〘名〙
① 歌舞伎囃子の一つ。ふつう大太鼓を太撥で「どんどんどん」と三つずつを一句切に幾度も続けて打つ。多く捕物の場に用いる。三つ太鼓。
※歌舞伎・御摂勧進帳(1773)六立「ドンドンにて、是より早笛」
洒落本・十界和尚話(1798)五「太鼓(ドンドン)と女夫になるといふ狂言でござり升わいな」
③ 太鼓をいう幼児語
④ 川の堰(せき)から水が流れ落ちる所。落水の音から出た語。どんど。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「どんどん」の意味・読み・例文・類語

どん‐どん

[副]
物を続けざまに強く打ったり大きく鳴らしたりする音を表す語。「扉を乱暴にどんどん(と)たたく」「花火がどんどん(と)あがる」
物事が勢いよく進行するさま。また、物事をためらわないでするさま。「仕事がどんどんはかどる」「遠慮しないでどんどん相談に来てください」
[類語](1ちゃらちゃらちゃりんじゃらじゃらちりんちりんがちゃがちゃとんどんとんとんかたりがたりかたんがたんかたかたがたがたかたことがたごとことことごとごとことりごとりことんごとんこんこんこんごんごんがつんこつんごつんかちゃかちゃかちりかちかちこつこつかちゃりがちゃりかちゃんがちゃんかちんがちんからからがらがらがらりかんかんがんがんどたどたどかどかどやどやどっとどすどすどしどしばんばんやかましいうるさい騒騒しい騒がしいかまびすしいかしましいにぎやか騒然喧騒喧喧囂囂けたたましいどてんどたんどたりすとんずどんずしんずしりどすんどさりどしりどかんどしんばあんぱあんばたりぱたりばたんぼおんぽおんぽんとぽんぽこぼこぼこぽこぽこ/(2ずいとぐいとぐんぐんすらすら見る見るめきめき見る間にとんとんぐいぐいどしどしずんずんさっとさっさとっととじゃんじゃんじゃかじゃかしゃんしゃんばかすかじゃかすかしゃきしゃきてきぱきすいすいはかばかしい円滑スムーズとんとん拍子着着順調快調好調淀みない淀みなく上首尾首尾良くはかどる短いしばらしば暫時少時ひとしきり束の間時の間瞬く間刹那咄嗟とっさ一時いっとき一時ひととき半時寸陰短時間一時一時的かりそめ短日月短時日一朝一朝一夕寸刻寸時寸秒片時かたとき瞬時瞬間一瞬数刻たまゆら須臾しゅゆ電光石火はかないあっと言う間間髪をれず迅速速やか立ち所に即座即刻時を移さずすぐさま途端たちまち刻刻刻一刻時時刻刻次第次第に矢継ぎ早波に乗る

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android