メディアリテラシー(読み)めでぃありてらしー(英語表記)media literacy

翻訳|media literacy

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メディアリテラシー」の意味・わかりやすい解説

メディアリテラシー
media literacy

メディア特性を理解して使いこなす複合的な能力。人間が社会のなかでいろいろな情報を入手する手段としては,新聞,雑誌,ラジオ,テレビという既存マス・メディアのほか,インターネット電子メールウェブサイト(→ワールド・ワイド・ウェブ WWW),ブログなどの新しいメディアの比重も高まっている。これらのメディアの特性を知り,その情報を処理する新しい「読み書き」の能力が求められるようになった。メディアからもたらされるさまざまな情報を主体的かつ批判的に受け止め読みこなす能力,電子メールやウェブサイトなどで発信する情報がもたらす影響を予測する能力,双方向コミュニケーションにおけるいろいろなトラブルを処理・回避する能力などである。インターネット社会における悪意や犯罪の存在,それを防ぐためのセキュリティの知識なども必須である。またそのような予備知識のない児童に対する適切な指導・教育も不可欠である。ウェブ閲覧ソフトウェアに内蔵されている「ペアレンタル・コントロール(見せたくないサイトなどを排除する機能)」の利用などは,広い意味でのメディアリテラシーといえる。(→コンピュータリテラシー

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「メディアリテラシー」の意味・わかりやすい解説

メディアリテラシー
めでぃありてらしー
media literacy

新聞やテレビなどの内容をきちんと読みとりマスメディアの本質や影響について幅広い知識を身につけ、批判的な見方を養い、メディアそのものを創造できる能力のこと。イギリスオーストラリアなどの英語圏では、内容を読み解き、制作も手がけるメディア教育がさかんである。日本でもメディアリテラシーの重要性が教育界で叫ばれるようになり、新聞を使った授業などが行われている。メディアリテラシーが充実すると、メディアの実情がわかる消費者がふえ、マスメディア側の立場を危うくするが、マルチメディア時代には不可欠なものである。

[竹村 章]

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