モンテリウス(読み)もんてりうす(英語表記)Gustav Oscar Augustin Montelius

日本大百科全書(ニッポニカ) 「モンテリウス」の意味・わかりやすい解説

モンテリウス
もんてりうす
Gustav Oscar Augustin Montelius
(1843―1921)

スウェーデン考古学者。ウプサラ大学卒業。1863年、ストックホルムの国立歴史博物館に入り、80年同館教授になる。1907~13年の間、国家古物管理官として同国の古文化財の保存、研究に多くの功績を残した。北欧青銅器時代を専門とし、進化論に基づくところの遺物の精密な型式学的考察によって、青銅器時代を四期に区分する編年を確立した。また、ギリシアイタリアの前古典文化の編年的研究を行った。これらの型式学的諸研究方法は、「モンテリウス考古学」として、考古学研究に科学的基礎を与え、世界の考古学界に大きな影響を及ぼした。また、日本においても浜田耕作訳による『考古学研究法』(1932、1984復刻)が発表されるなど日本考古学研究の基礎ともなった。

[南 博史]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「モンテリウス」の意味・わかりやすい解説

モンテリウス
Montelius, (Gustav) Oscar (Augustin)

[生]1843.9.9. ストックホルム
[没]1921.11.4. ストックホルム
スウェーデンの考古学者。考古学の型式学的研究法の確立者。三時期法にのっとりつつその各時代を細分化し,ヨーロッパ先史時代の文化編年を完成。また北部および中央ヨーロッパ文化が南ヨーロッパおよびオリエント文化の伝播,影響を受けていることを指摘した。主著型式学的方法』 Die typologische Methode (1903) 。

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