ヤブレガサウラボシ(読み)やぶれがさうらぼし

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヤブレガサウラボシ」の意味・わかりやすい解説

ヤブレガサウラボシ
やぶれがさうらぼし / 破傘裏星
[学] Dipteris conjugata Reinw.

ヤブレガサウラボシ科の常緑性シダ。根茎は横にはい、葉をまばらに出す。葉身は掌状に不規則に裂け、傘が破れたようにみえる。堅い草質で表面はつやのある黄緑色裏面青白色をし、遊離脈のある網状の葉脈をもつ。葉柄は堅い針金状。胞子嚢(のう)群は裏面全体に散在する。石垣島以南の亜熱帯から熱帯にかけて広く分布する。この属には8種あるが、中生代には現在よりも繁栄していたことが化石から知られる。

[西田治文]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヤブレガサウラボシ」の意味・わかりやすい解説

ヤブレガサウラボシ(破れ傘裏星)
ヤブレガサウラボシ
Dipteris conjugata

ヤブレガサウラボシ科の常緑性シダ植物。山地のやや日の当る林縁原野に群生する。沖縄県から東南アジアおよびポリネシアにかけて広く分布する。根茎は長くはい,線形黒褐色鱗片を密生する。葉は 1m以上にも達し,葉身は単葉状で不規則に深く切れ込む。胞子嚢群は小さく,円形で,葉身の裏に散在し,包膜をもたない。

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