生演奏のレコードを「ライブ盤」というように、ライブとは日本語の「生(なま)」のことであり、生演奏を聞かせる酒場または喫茶店をさす。現在のようなライブハウスの形態の発祥は、ニューヨークのグリニジ・ビレッジで、1945年にフォーク歌手たちがコーヒー・ショップで歌い出したのがその始まりとされている。それ以前にも、アメリカ南部のミシシッピ川のデルタ地帯に多くあったホンキートンク(ピアノ演奏酒場)、あるいはシカゴなどの大都市にあったブルース・クラブやジャズ酒場などが盛んであった。これらがライブハウスの確立の基礎となったのである。日本では、60年代前半にジャズ系のものとカントリー・アンド・ウェスタン系のものが大都市に現れて、それに加えて70年代前半にはフォーク系のものとロック系のものがつくられた。ただし、ライブハウスという名称が一般に使われだしたのは70年代前半からである。90年代からは、路上で演奏するいわゆるストリート・ミュージシャンが増え、そのなかでライブハウスに出演する者も出ている。レコードでは味わえない生の演奏を目の前で聴けるのが、音楽愛好者にとってのライブハウスの魅力であり、一方、今後も若い演奏家にとってライブハウスは修業の場であり登竜門となっていくであろう。
[安達正嗣]
『岩永文夫著『ぼくらのライブハウス――エキサイティングなライブの世界』(1984・音楽之友社)』▽『ロビー・ウォリヴァー著、左京久代訳『フォーク・シティー――151人のアーティストが語るNYライブハウスの興亡』(1990・晶文社)』▽『毎日グラフアミューズ編集部編『ジャズ・スポット徹底ガイド――食べて飲んで楽しい!東京・横浜・名古屋・京都・大阪・神戸・123店』(1999・毎日新聞社)』
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