登竜門(読み)とうりゅうもん

故事成語を知る辞典「登竜門」の解説

登竜門

そこを突破すれば出世につながる、難しい関門のたとえ。

[使用例] 光彩会で新人竜門を開いたことは[芝木好子面影|1969]

[由来] 「漢書よう」に出て来る話から。中国の黄河には、ここを登り切ったとなるという言い伝えがある、「竜」と呼ばれる急流があります。紀元前二世紀、後漢王朝の時代の中国でのこと。李膺という政治家は、当時の乱れた風潮の中で、正しい政治を守り続けていました。そこで人々は、李膺と親しい関係になった者のことを、黄河の急流にたとえて「竜門を登る」と呼んでいたということです。後に唐王朝の時代になると、このことばは、きょ官僚を登用するための試験)に合格することを指して使われ、出世の糸口を意味するようになりました。

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日本大百科全書(ニッポニカ)「登竜門」の解説

登竜門
とうりゅうもん

立身出世のための関門や、人生の岐路となるようなだいじな試験をいう。「とうりょうもん」とも読む。竜門は中国の黄河中流(山西省河津県と陝西(せんせい)省韓城県との間)の急流で、ここを登りきった鯉(こい)は化して竜となるとの伝承があり、『後漢書(ごかんじょ)』「李膺(りよう)伝」に「膺、声名を以(もっ)て自ら高ぶる。士その容接を被る者あれば、名づけて登竜門となす」とあるによる。

[田所義行]

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百科事典マイペディア「登竜門」の解説

登竜門【とうりゅうもん】

中国の《後漢書》李膺(りよう)伝に,黄河の上流に竜門という激流があり,その下に多くのコイが集まり,ほとんどは急流を登れないが,もし登ったら竜になる,と伝える。転じて立身出世のための関門を意味する。

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デジタル大辞泉「登竜門」の解説

とう‐りゅうもん【登竜門】

《「竜門」は中国黄河の中流にある急流で、ここをさかのぼることのできる鯉(こい)は竜になるという「後漢書」李膺(りよう)伝の故事から》立身出世の関門。「芥川賞文壇への登竜門だ」

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世界大百科事典内の登竜門の言及

【コイ(鯉)】より

…俗に鯉魚(リーユー)は利余(リーユー)と同音だからとして蝙蝠(福)や鹿(禄)と並んで縁起のよいものとされ,吉祥図のほか装身具のデザインにも鯉が喜ばれる。それは語呂合せだけでなく,鯉は竜が身を変じたものと考えられており,鯉が黄河をさかのぼって河南の竜門の滝を越えると竜に化するという〈登竜門〉の説も生じた。古代の仙人にも鯉に乗って昇天したものがあった。…

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