家庭医学館 「リウマチ性心臓病」の解説
りうまちせいしんぞうびょう【リウマチ性心臓病】
ただし、一般的にリウマチ性心臓病といった場合は、リウマチ熱による心臓病を意味します。
リウマチ熱はα溶連菌(アルファようれんきん)という咽喉頭炎(いんこうとうえん)などをおこす細菌の感染が原因とされますが、なかでも、ある特殊なグループの細菌が原因であることがわかっています。
好発症年齢は、小学校の中~高学年で、幼少時にくり返しα溶連菌による咽喉頭炎などにかかったことが原因と考えられています。
リウマチ熱による心内膜炎の後遺症としてよくみられるのが心臓弁膜症(しんぞうべんまくしょう)です(「心臓弁膜症とは」)。成人してから発見されることが多く、なかでも僧帽弁閉鎖不全症(そうぼうべんへいさふぜんしょう)がよくみられます。さらに、僧帽弁狭窄症(そうぼうべんきょうさくしょう)、大動脈弁狭窄症(だいどうみゃくべんきょうさくしょう)または大動脈弁閉鎖不全症(だいどうみゃくべんへいさふぜんしょう)のうち2つ以上を併発することもあります。
発展途上国ではまだ発症例が多いのですが、日本では抗生物質の適切な使用と衛生環境の改善にともない、新たな発症は減少し続けています。