翻訳|Libreville
アフリカ中部、ガボンの首都。同国北西部、ギニア湾岸のガボン川河口右岸に位置する。ガボンの政治、経済、文化の中心地で、南方のポール・ジャンティルと並ぶ港湾都市でもある。港は、13キロメートル内陸のオウェンドに大洋航路の船舶が入港可能な新港を建設し、リーブルビル・オウェンド港として機能している。市名は「自由の町」を意味し、1840~50年ごろ、解放された黒人奴隷に自由な社会を与えるという目的で建設された。以後ガボン地方の商業の中心となり、19世紀後半には、タバコ、生ゴム、コクタン、オクメ材、象牙(ぞうげ)などが輸出された。しかし、今日の発展は独立後に築かれたものであり、独立前の1950年には8800だった人口も、独立後の1967年には5万6000、その後52万3000(1999推計)、都市圏人口70万3939(2013センサス)に達している。
[端 信行]
アフリカ中西部,ガボン共和国の首都。人口66万(2003)。国の北西部,ギニア湾に注ぐガボン河口に位置する。内陸への陸上交通の起点であり,国際空港もある。かつては木材の輸出を主とする貿易港であったが,ガボンがマンガン,ウラニウム,石油など地下資源の開発によって経済構造を大きく変えるにいたり,港湾都市としての性格も変化してきた。とくに石油産出による影響が都市の膨張をもたらした。1843年にフランスによって交易基地として建設されたが,49年に解放奴隷の入植地とされ,〈自由の町〉を意味する現在の名称を与えられた。第2次世界大戦中までは,フランス領赤道アフリカの中心的な貿易港として機能した。
執筆者:西野 照太郎
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