日本大百科全書(ニッポニカ) 「リーブルビル」の意味・わかりやすい解説
リーブルビル
りーぶるびる
Libreville
アフリカ中部、ガボンの首都。同国北西部、ギニア湾岸のガボン川河口右岸に位置する。ガボンの政治、経済、文化の中心地で、南方のポール・ジャンティルと並ぶ港湾都市でもある。港は、13キロメートル内陸のオウェンドに大洋航路の船舶が入港可能な新港を建設し、リーブルビル・オウェンド港として機能している。市名は「自由の町」を意味し、1840~50年ごろ、解放された黒人奴隷に自由な社会を与えるという目的で建設された。以後ガボン地方の商業の中心となり、19世紀後半には、タバコ、生ゴム、コクタン、オクメ材、象牙(ぞうげ)などが輸出された。しかし、今日の発展は独立後に築かれたものであり、独立前の1950年には8800だった人口も、独立後の1967年には5万6000、その後52万3000(1999推計)、都市圏人口70万3939(2013センサス)に達している。
[端 信行]