リーマンの仮説(読み)リーマンのかせつ(その他表記)Riemann hypothesis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「リーマンの仮説」の意味・わかりやすい解説

リーマンの仮説
リーマンのかせつ
Riemann hypothesis

整数論において,1859年にドイツの数学者ゲオルク・フリードリヒ・ベルンハルト・リーマンが提唱した,リーマンのゼータ関数の零点についての仮説。素数の分布についての重要な帰結をもたらす。ゼータ関数は 1よりも大きい s に対して,無限和
で定義される。ゼータ関数はスイスの数学者レオンハルト・オイラーによって初めて本格的に研究された。1737年にオイラーはゼータ関数の無限積表示
を発見した。ここで,積はすべての素数 p についてとる。リーマンはゼータ関数を複素平面(→ガウス平面)に拡張して考察した。ゼータ関数は負の偶数 -2,-4,-6,…において 0となり,これらは自明な零点と呼ばれている。さらにゼータ関数の自明でない零点は,実部が 0と 1の間の領域に存在し,これは実部が 1/2の直線について対称に分布することを示した。そしてゼータ関数の自明でない零点はすべて実部が 1/2の直線上にあることを予想した。これがリーマンの仮説と呼ばれ,1900年にパリで開かれた国際数学者会議で,ドイツの数学者ダビット・ヒルベルトが 20世紀における 23の数学の問題の一つとして提示した。2000年にアメリカ合衆国のクレイ数学研究所が数学の七つの未解決問題をミレニアム問題として提出し,それぞれの問題に 100万ドルの懸賞金をかけた。リーマンの仮説はこれらの問題の一つとしてもあげられている。

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