日本大百科全書(ニッポニカ) 「レロイ」の意味・わかりやすい解説
レロイ
れろい
James A. Le Roy
(1875―1909)
20世紀初頭アメリカのフィリピン問題研究家。ミシガン州ポンティアック出身。ミシガン大学卒業後、デトロイト、ニューヨークで新聞記者として活躍した。1901年、母校の恩師ウーセスター教授Dean C. Worcester(1866―1924)が第二次フィリピン委員会委員に任ぜられたのを機に、彼の秘書としてフィリピンに渡り、フィリピン事情をスペイン支配の初期にまでさかのぼって精力的に研究した。しかし、2、3年後に肺結核を患って帰国。その後、メキシコのドゥラゴで領事を務めるかたわら、おりからアメリカで高まった反帝国主義者たちのフィリピンを独立させよの主張に強力な反対論を展開。1905年には『フィリピンの都市と農村における生活』を出版した。
[池端雪浦]