ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ローリー」の意味・わかりやすい解説
ローリー
Ralegh(Raleigh), Sir Walter
[没]1618.10.29. ロンドン
イギリスの軍人,海洋探検家,廷臣,文人。エリザベス朝の典型的なルネサンス人。 1578~79年異父兄 H.ギルバートの航海に参加。アイルランド政策を批判したことからエリザベス1世の寵を得,84年ナイト爵に叙せられた。ぬかるみに高価なマントを広げて女王を通したという伝説は有名。 84~85年北アメリカを探検してフロリダ北部を処女女王 (バージン・クイーン) エリザベスにちなんでバージニアと名づけ,植民を行なったが失敗。 87年近衛隊長。 92年女王の寵を失い,一時入獄したがほどなく放免され,95年南アメリカのオリノコ川を探検。 96年2代エセックス (伯)に従ってカディスを襲撃。ジェームズ1世の治世となり,1603年反逆事件に連座して投獄され,獄中で『世界史』 The History of the World (1614) を書いた。 16年釈放されて再びオリノコ川探検を試みたが失敗し,帰途スペイン領で乱暴を働いたとのスペインからの抗議により,処刑された。 E.スペンサーの友人で抒情詩人としても有名。
ローリー
Raleigh
ローリー
Raleigh, Sir Walter (Alexander)
[没]1922.5.13. オックスフォード
イギリスの文学研究者。オックスフォード大学の初代英文学教授となり,ナイトに叙せられた。主著『文体』 Style (1897) ,『ミルトン』 Milton (1900) ,『ワーズワス』 Wordsworth (03) ,『シェークスピア』 Shakespeare (07) ,『ジョンソン6講』 Six Essays on Johnson (10) 。
ローリー
Rowley, William
[没]1642頃
イギリスの劇作家,俳優。伝記不詳。戯曲の多くは T.ミドルトン,J.ウェブスター,デッカーなどとの共作によるもの。代表作は『チェンジリング』 The Changeling (1622,ミドルトンと共作) 。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報