ワイラケイ沸石(読み)わいらけいふっせき(その他表記)wairakite

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ワイラケイ沸石」の意味・わかりやすい解説

ワイラケイ沸石
わいらけいふっせき
wairakite

沸石一種で、結晶は偽八面体あるいは偏菱(へんりょう)二十四面体に近い形で産するほか、塊状のことも多い。ワイラケ沸石ワイラカイトともいう。外観は方沸石に似ているため、肉眼での区別は困難である。安山岩デイサイトなどのすきまに、菱沸石、束(そく)沸石、濁沸石石英方解石などと産する。また凝灰質の堆積(たいせき)岩が熱水変質や低変成作用を受けた場合にも容易に生成される。日本、ニュージーランド、アメリカ合衆国などの地熱地域に産地が多い。日本では、宮城県鬼首(おにこうべ)地熱地域、静岡県伊豆半島、神奈川県丹沢山地などでよくみられる。ニュージーランドのワイラケイ地熱地域Wairakei geothermal areaが原産地であることから命名された。

松原 聰]


ワイラケイ沸石(データノート)
わいらけいふっせきでーたのーと

ワイラケイ沸石
 英名    wairakite
 化学式   CaAl2Si4O12・2H2O
 少量成分  Na
 結晶系   単斜
 硬度    5.5~6
 比重    2.3
 色     無,白
 光沢    ガラス
 条痕    白
 劈開    無
       (「劈開」の項目参照

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最新 地学事典 「ワイラケイ沸石」の解説

ワイラケイふっせき
ワイラケイ沸石

wairakite

CaAlSiO12・2HO 沸石の一種。単斜晶系,空間群I2/a,格子定数a1.3692nm, b1.3643, c1.3560, β90.5°, 単位格子中8分子含む。無色透明~白色半透明でガラス光沢をもつ擬六面体結晶,(110)で双晶を形成。硬度5.5~6,比重2.26。薄片中無色,方位X≅b, Y≅a, Z≅c, 2Vγ70°~105°, 光分散rv弱,屈折率α1.498, γ1.502, 光学性は一粒内でもさまざまに変化。アルカリ性熱水液で変質を被った凝灰岩質砂岩・礫岩・ガラス質凝灰岩などに産するが,アンデシンなどの長石類を熱水交代しても生ずる。発見地ニュージーランドのWairakeiにちなみ命名。参考文献:A.Steiner(1955) Min. Mag., Vol.30。

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出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

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