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アイラー アイラーAyrer, Jakob

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

アイラー
アイラー
Ayrer, Jakob

[生]1543
[没]1605
ドイツの劇作家。ニュルンベルクプロテスタントで,町の工匠歌人 H.ザックスの流れをくみ,またイギリスエリザベス朝演劇の影響を受けた。 69編が現存。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について | 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アイラー
あいらー
Albert Ayler
(1936―1970)

アメリカのジャズサックス奏者。オハイオ州クリーブランド生まれ。7歳のときテナー・サックス奏者の父親からアルト・サックスを習い、小学校4年で演奏会を開いている。高校ではオーケストラの首席奏者を務めながら、15歳からリズムアンドブルースバンドでプロ・ミュージシャンとしての仕事もしていた。高校を卒業してからは自分のバンドをもつようになったが、当時のあだ名はアルト・サックスの名手チャーリー・パーカーの愛称「バード」にちなんだ、「リトル・バード」であった。これは、彼が基本的なジャズ・サックスの演奏技法に充分習熟していたことを示す逸話である。
 1958年兵役につき、軍楽隊でテナー・サックスに転向し、所属部隊がフランスに駐留した際、パリのジャズ・クラブに出演したこともある。1961年にフランスで除隊し、本国へ戻らずに北欧へと向かう。スウェーデンでコマーシャル・バンドの仕事についたが、ときには地下鉄の構内で演奏するような生活環境であった。こうした状況の中、1962年にはストックホルムのバード・ノートというマイナー・レーベルで『ザ・ファースト・レコーディングVol. 1』『同Vol. 2』を初レコーディングしている。取り上げている題材は伝統的スタンダード・ナンバーだが、演奏の内容はオーソドックスな「ハード・バップ」を大きく逸脱する、極めて個性的なスタイルとなっている。
 翌1963年『マイ・ネーム・イズ・アルバート・アイラー』を録音し、折からのフリー・ジャズ・ムーブメントに沸く先鋭的ジャズ・ファンの注目を集める。このころフリー派の巨頭セシル・テーラーと知り合い、コペンハーゲンのジャズ・クラブ「カフェ・モンマルトル」で共演し、これを聴いたテナー・サックス奏者ジョン・コルトレーンに大きなショックを与えた。また同時期、フリー・ジャズの開祖といわれたオーネット・コールマンとも共演している。同年アメリカに帰国し、1964年にはESPディスクに、ベース奏者のゲーリー・ピーコックGary Peacock(1935― )、ドラム奏者のサニー・マレーSunny Murray(1937― )を従えたアルバート・アイラー・トリオで『スピリチュアル・ユニティー』を録音、新たなフリー・ジャズ・スター登場をジャズ・シーンに印象づける。この年、前記の2人と新たに加わったサイドマン、トランペット奏者のドン・チェリーを引き連れ、ふたたびヨーロッパに渡る。
 1970年行方不明となり、11月25日早朝、溺死体がニューヨーク、イースト・リバーに浮かぶ。たまたま同日、日本では三島由紀夫が東京・市谷の自衛隊駐屯地で割腹自殺したところから、当時の日本のジャズ・ファンは、二つの事件に一つの時代の終焉(しゅうえん)を見たりもした。また1979年(昭和54)に作家中上健次が、『破壊せよ、とアイラーは言った』というタイトルのエッセイ集を出したところから、アイラーの名前はジャズ・ファンを越えた層にも浸透していった。
 彼のジャズ史的位置づけは、1950年代末に登場したコールマン、テーラーといったフリー・ジャズ第一世代に次ぐ、1960年代に登場した次世代フリー・ジャズ・ミュージシャンというものであった。だが、本来のフリー・ジャズの意味が「さまざまなジャズ・スタイルからの自由」であったように、アイラーの演奏は誰にも似ていない。とはいえ、ジャズという音楽は「感覚の直接的表現」を大きな価値としており、そうした観点からみれば、アイラーの音楽はジャズの伝統的表現法から逸脱するものではない。現に1960年代ジャズ・シーンに圧倒的な存在感を示したコルトレーンに、アイラーの音楽は大きな影響を与えている。[後藤雅洋]
『中上健次著『破壊せよ、とアイラーは言った』(集英社文庫)』
「『ザ・ファースト・レコーディング Vol.2』CD(1990・ディスクユニオン) ▽『スピリチュアル・ユニティー+1』 CD(1996・徳間ジャパンコミュニケーションズ) ▽『マイ・ネーム・イズ・アルバート・アイラー』CD(1997・徳間ジャパンコミュニケーションズ)」

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

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