アメリカの医学者。ニューヨーク州生まれ。1967年、コロンビア大学卒業。1970年にジョンズ・ホプキンズ大学医学部で医学博士号を取得。1978年にコロンビア大学の病理学、生化学教授となる。
地球上には40万種類を超える匂(にお)い物質があり、人間はそのうちの約1万種類を識別し、またその匂いをかいで過去を思い出すことができる。こうしたメカニズムを追跡するため、同じアメリカの医学者バックとともにマウスを使って研究を進め、マウスの鼻の中に匂い受容体が約1000種類もあることをつきとめた。この論文は1991年に発表されている。
鼻の奥にある嗅覚(きゅうかく)細胞の中に匂いの受容体があるが、一つの嗅覚細胞には1種類の受容体しかつくられないこと、および一つの受容体は、いくつかの限られた匂い物質に反応していることも発見、さらに、匂いを感じた嗅覚細胞は、神経線維によって大脳の下部にある糸球に情報を集め、さらに大脳の嗅覚中枢に情報は伝達されてパターン認識されて匂いを認識したり記憶することを解明した。これまで嗅覚の受容体は、人間では約350個発見されている。
2004年「匂い受容体と嗅覚システムの発見」の業績により、バックとともにノーベル医学生理学賞を受賞した。
[馬場錬成]
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…それは自然主義演劇の目指す〈人生の一断片〉(J.ジュリアン)という日常的現実の忠実な再現の対極に立ち,神話のもつ普遍的な象徴機能を体現した詩的言語と観念的物語による暗示的・寓意的な演劇である。ビリエ・ド・リラダンの《アクセルAxel》(1890)はその代表と見なされた。〈夢〉がこのような演劇の特権的な空間と考えられる限りにおいて,それはしばしば〈夢幻的な劇〉の相を帯び,その意味で,メーテルリンクの《マレーヌ姫》(1889)と《ペレアスとメリザンド》(1893)も,作者自身の説く〈いささかめしいた夢遊病者〉の生きる〈日常性のなかの悲劇性〉によって,象徴派に歓迎された。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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