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アクリロニトリル アクリロニトリルacrylonitrile

翻訳|acrylonitrile

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

アクリロニトリル
acrylonitrile

シアン化ビニルシアンエチレン,プロペンニトリルともいう。化学式 CH2=CHCN 。主要な合成繊維の一種であるアクリル繊維の原料であるとともに,合成樹脂合成ゴムの主要原料でもある。工業的には,シリカを担体とするモリブデン酸ビスマスを触媒としてプロピレンアンモニアと,空気または酸素から合成される (ソハイオ法) 。従来は酸化エチレンまたはアセチレンと青酸から合成されていた。融点-83℃,沸点 77.3℃。特異臭をもつ無色の液体で,有機溶媒と自由に混和する。重合防止剤として炭酸アンモニウムを加える。ジエンディールスアルダー反応を行なって,環式化合物を生成する。毒性がきわめて強く,空気中に 20ppm 以上含まれると危険である。

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百科事典マイペディアの解説

アクリロニトリル

化学式はCH2=CHCN。無色で弱刺激臭のある猛毒の液体。沸点77.6〜77.7℃,比重0.806。モリブデン酸化物などを含む触媒を用いてプロピレンをアンモニアの共存下に空気酸化して得る。
→関連項目ダイネルポリアクリロニトリル

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世界大百科事典 第2版の解説

アクリロニトリル【acrylonitrile】

最も簡単な不飽和ニトリル。化学式CH2=CHCN,沸点77.6~77.7℃の無色の液体で,特異臭を有する。毒性が強い。エチレンオキシドとシアン化水素酸からエチレンシアノヒドリンをつくり,これを塩化チオニルや五酸化リンで脱水すると得られる。工業的には,プロピレンとアンモニアを原料としてソハイオ法によって合成される(アンモ酸化)。 アクリロニトリルを加水分解すると,アクリルアミドを経てアクリル酸が生成する。

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大辞林 第三版の解説

アクリロニトリル【acrylonitrile】

独特のにおいをもつ無色の液体。化学式 CH2=CHCN 気化しやすく燃えやすい。アセチレンとシアン化水素からつくられる。猛毒で発癌性があり、多量に吸入すると即死する。工業的にはプロペン(プロピレン)とアンモニアと空気から合成され、合成繊維・合成ゴム・合成樹脂などの原料、溶剤・殺虫剤に用いられる。プロペンニトリル。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アクリロニトリル
あくりろにとりる
acrylonitrile

不飽和ニトリルの一つ。正式には2-プロペンニトリルというが、一般的にはアクリロニトリルといわれている。シアン化ビニル、シアノエチレン、アクリル酸ニトリルともいう。
 独特の甘いにおいのする液体。工業的には、モリブデン系触媒を用いてプロピレンCH2=CH-CH3、アンモニアNH3、酸素(空気)を原料とするアンモ酸化によるソハイオ法で合成されている。アンモニア、酸素とさらに反応してアセトニトリルCH3CNを副生する。
  CH2=CH-CH3+NH3+3/2O2
   ―→CH2=CHCN+3H2O
 猛毒であり、空気中に20ppm以上含まれると危険である。加水分解されるとアクリル酸アミド、アクリル酸となる。反応性が高く、付加反応によりシアノエチル基-CH2CH2CNを導入するシアノエチル化剤となる。重合や共重合しやすく、重合体のポリアクリロニトリルは合成繊維として、ブタジエンとの共重合体は合成ゴム(NBR)として、ブタジエン・スチレンとの共重合体はABS樹脂として用いられる。そのほか炭素繊維、塗料、有機合成原料となる。可燃性であるうえに、空気に3~17%混和すると爆発するので、換気のよい所で保存し、取扱いに注意する。[谷利陸平]

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