アスベスト(英語表記)Asbest

  • asbestos
  • 〈オランダ〉asbestos

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ロシア中西部,スベルドロフスク州の都市。州都エカテリンブルグ東北東約 60km,ウラル山脈中部東麓にある。1720年ロシアで初めて石綿(アスベスト)が発見されたところで,市名もそれにちなんでつけられた。近郊のバジェノボ鉱山で石綿の露天掘りが行なわれ,市内には石綿の選鉱コンビナートや加工工場がある。エカテリンブルグとチュメンを結ぶ幹線鉄道から分岐する支線の終点。人口 7万2822(2006推計)。

石綿」のページをご覧ください。

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知恵蔵の解説

天然に鉱山で採掘され、ケイ酸塩を主成分とする繊維状の鉱物。耐熱性、保温性、防火性、防音性、耐磨耗性などに優れ、糸状や布状に加工しやすく、安価なので、建材船舶パイプバルブ、自動車のブレーキなどに大量に使用された。1960年代にアスベストによる肺がん中皮腫の発生が確認され、72年に国際労働機関(ILO)がアスベストによる職業がん公認、日本では75年に吹き付けアスベストの使用が禁止された。87年に全国の小中学校の建物でのアスベスト使用が問題となったが、根本的な対策は取られなかった。95年に発がん性の高い青石綿と茶石綿が輸入・製造禁止、2005年からは白石綿も原則禁止となった。アスベスト粉じんの吸入により発症するアスベスト肺がん、中皮腫などは、10〜50年の潜伏期間がある。過去に輸入されたアスベストは、1000万tにのぼり、とくに1970〜80年代には毎年30万tを輸入使用しており、村山武彦早稲田大学教授は、今後40年間に10万人の中皮腫死亡者が出ると予測している。

(畑明郎 大阪市立大学大学院経営学研究科教授 / 2007年)

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

「石綿」とも呼ばれる天然の鉱物繊維。火や熱、摩擦に強く、建材などで多用されてきた。 1本の繊維は毛髪の約5千分の1の太さで、吸い込むと肺に刺さって中皮腫というがんや肺がん、石綿肺など重い病気を引き起こす。吸引から発病まで潜伏期間が長く「静かな時限爆弾」と言われている。

(2019-08-21 朝日新聞 朝刊 1社会)

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百科事典マイペディアの解説

石綿(いしわた)/(せきめん)とも。繊維状鉱物の総称。蛇紋石質石綿と角セン石質石綿に大別される。工業的には前者に属する温石綿(おんじゃくめん)が重要。一般に耐熱・耐薬品性にすぐれ,断熱材,パッキン,電気絶縁材,ブレーキライニング材などに広く加工使用されたが,発癌性のあることが指摘されている。主産地はカナダ,ジンバブエ,南アフリカ共和国,ロシア。→アスベスト公害
→関連項目断熱材バーゼル条約パテ

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リフォーム用語集の解説

繊維状鉱石で耐火性・断熱性に優れ、断熱材や保温材などに用いられてきたが、現在は発ガン性や大気汚染などの問題で使用が規制され、ノンアスベスト製品が主流となっている。吹付石綿を使用した既存建物の解体に伴う石綿の飛散防止対策などが問題になっている。

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世界大百科事典 第2版の解説

不燃材として古くから利用されている天然の無機繊維状鉱物の総称で,石綿(いしわた∥せきめん)とも呼ぶ。蛇紋石族または角セン石族の鉱物のうち,繊維状にほぐすことのできるものをいい,蛇紋石族の一種であるクリソタイルchrysotileは温石綿(おんじやくめん)とも呼ばれる。クリソタイルの化学組成はMg6Si4O10(OH)8。その繊維はきわめて細い(径200~300Å)中空のパイプ状構造をもっており,柔軟で,綿糸と同様に織物を作ることができる。

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 (asbest Asbest) 石綿。耐火材、保温材として用いたが、発癌(はつがん)性があるとして現在は用いられない。
※舎密開宗(1837‐47)内八「亜斯別斯多(アスベスト)〈石絨類〉」
[語誌]平賀源内「火浣布説」「火浣布略説」にラテン語「あすべすとす」の語形で見えるのが早い。源内は日本最初の石綿製造を行なった。

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世界大百科事典内のアスベストの言及

【石綿症】より

…石綿肺ともいう。石綿(アスベスト)は繊維状のケイ酸塩鉱物の総称で,ひろく工業原料として利用されているが,近年,造船,建設,自動車ブレーキライニングなど石綿使用分野が急速に増加し,職業的にあるいは非職業的に,石綿曝露(ばくろ)の機会が増加してきている。石綿症は,呼吸細気管支炎と肺胞炎に始まり瀰漫(びまん)性の肺繊維症をきたし,また壁側胸膜の肥厚(胸膜プラークと呼ばれる)と石灰化を伴う病気である。…

※「アスベスト」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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