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火浣布 かかんぷ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

火浣布
かかんぷ

中国南部の火山に住むとされる想像上の動物,火ねずみの毛で織り,よごれたとき火に投入れるとよごれがとれると伝えられる織物。『竹取物語』にも「火ねずみのかわごろも」とある。平賀源内は石綿で同様な織物をつくり火浣布と名づけた (1764) 。

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デジタル大辞泉の解説

かかん‐ぷ〔クワクワン‐〕【火×浣布】

古代中国で、南方の火山にすんでいる火ねずみの毛で作ったといわれた耐火性の織物。ひねずみのかわごろも。
石綿をまぜて織った不燃性の布。日本では、平賀源内が初めて作ったといわれる。

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世界大百科事典 第2版の解説

かかんふ【火浣布 Huŏ huàn bù】

火で浣(あら)う布の意。汚れを洗いおとすため火の中に投げこむと,燃えつきることなく,みごとにもとの白色をとりもどすところから,この名がつけられた。周の穆王(ぼくおう)が西戎を征伐したとき,西戎がこの布を献上したという話が《列子》にみえる。後漢の梁冀(りようき)は火浣布の衣装を着けて宴席にのぞみ,わざと酒で汚したうえ火に投げこませ,みんなを驚かせた。しかし,魏の文帝はそのようなものが存在するはずはないと《典論》の一節に記し,《典論》は明帝によって石に刻まれたが,数年たって西域から火浣布の献上があったため,天下の笑いものとなったという。

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大辞林 第三版の解説

かかんぷ【火浣布】

古代中国で、火ねずみの毛で織ったと考えられていた布。火に入れても焼けないという。ひねずみのかわごろも。
石綿で織った燃えない布。日本では平賀源内が初めて作ったといわれる。 「 - ・ゑれきてるの奇物をたくめば/滑稽本・放屁論後編」

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

火浣布
かかんぷ

石綿糸(せきめんし)で織った不燃性の布のこと。煤(すす)や垢(あか)などの汚れも火の中に投入して焼けば、布は燃えず汚れだけが落ちるところから、火で浣(すす)ぐという意味でこの名がある。石綿布ともいいアスベストの一種。耐熱、耐火性に優れており、高熱作業や汽缶などの保温用に使われた。中国では古くからこの製法が知られていることを青木昆陽(こんよう)が指摘している。日本では1764年(明和1)に平賀源内が中川淳庵(じゅんあん)らとともに秩父(ちちぶ)山の石綿(いしわた)を用いて製作したのが最初とされる。[井原 聰]

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世界大百科事典内の火浣布の言及

【中川淳庵】より

…少年のころから植物に親しみ青年期にはすでに本草家として知られ,薬品会・物産会開催のたびに収集品を出品している。オランダの書物に載るアスベスト(石綿)の本体を同定して友人の本草・物産家平賀源内に教え,秩父山中でそれを採掘して1764年(明和1)火浣布(燃えない布)をつくった。同じ町内に住む江戸詰の山形藩医安富寄碩にオランダ語を学び,71年江戸参府のオランダ人を止宿先長崎屋に訪ね,解剖学の原書譲渡の情報を得て同僚の杉田玄白に伝え,藩費で購入したのが《解体新書》の原書で,その翻訳グループの一員として当初から参加している。…

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