日本大百科全書(ニッポニカ) 「アンジェリス」の意味・わかりやすい解説
アンジェリス
あんじぇりす
Girolamo de Angelis
(1568―1623)
イタリアのイエズス会パードレ(神父)。殉教者。シチリア島に生まれ、18歳のときイエズス会へ入る。カルロ・スピノラとともに苦難に満ちた旅のすえ、1602年(慶長7)来日し、8年間京都で布教に従事した。1614年の宣教師追放に際しては日本に潜伏し、その後東北地方を中心に活動、ヨーロッパ人として初めて蝦夷(えぞ)地(北海道)へ入り、詳しい報告を送った。1623年(元和9)12月4日、江戸において火刑による殉教を遂げ、1867年福者(聖人の次位者の称号)に列せられた。
[宮崎賢太郎 2018年2月16日]
『アンジェリス他著、H・チースリク編、岡本良知訳『北方探険記』(1962・吉川弘文館)』