フランス西部,メーヌ・エ・ロアール県の県都で,アンジュー地方の中心地。人口15万1406(1999)。農畜産物の集散地で,スレート生産等の伝統産業のほか,金属加工業やテレビ,ラジオの製造なども盛ん。ガロ・ロマン時代(前1世紀半ば~後5世紀)以来,交通および戦略上の要衝。アンジュー伯領,そののち公国の首都として栄え,とくにプランタジネット朝治下に黄金時代を迎えた。12~13世紀に建てられたサン・モーリス大聖堂の身廊(12世紀中ごろ)は,プランタジネット様式(アンジュー様式ともいう)の最初の例とされる。正面扉口彫刻と美しいステンド・グラスも有名。サン・セルジュ教会の内陣(13世紀)はプランタジネット様式の頂点を示すもの。メーヌ川に面して,聖王ルイ(9世)が13世紀前半に完成した17基の円塔(高さ40~58m)をもつ城郭があり,城内の美術館には《アンジェの黙示録》をはじめ,多数のタピスリーの優品が集められている。
執筆者:岸本 雅美
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フランス西部、メーヌ・エ・ロアール県の県都。人口市域15万1279、大都市域22万6843(1999)、市域15万1520、大都市域22万5978(2015センサス)。パリ南西296キロメートル、メーヌ川の河港にあり、ノルマンディー、ブルターニュ、ポアトゥーなどの諸地方を結び付ける交通の要衝で、地方商業の中心地である。金属工業、電子工業、ぶどう酒製造などが行われる。12~13世紀の大聖堂と、17の塔と城壁で囲まれた城は多くの観光客を集めている。控訴院、美術学校、工科学校がある。
[高橋伸夫]
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…また周歩廊やフライイング・バットレス,バットレス(扶壁)を欠くことが多い。アンジェのサン・モーリス大聖堂(12~13世紀),サン・セルジュ教会(13世紀)がその典型例。【藤本 康雄】。…
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