城内(読み)ジョウナイ

精選版 日本国語大辞典 「城内」の意味・読み・例文・類語

じょう‐ないジャウ‥【城内】

  1. 〘 名詞 〙 城の中。城中。また、城壁で囲まれた区域内。
    1. [初出の実例]「又天より火出来て城内の宮殿皆焼ぬ」(出典:今昔物語集(1120頃か)二)
    2. 「次第に城内(ジャウナイ)に近づくに従って」(出典:満韓ところどころ(1909)〈夏目漱石〉四五)
    3. [その他の文献]〔後漢書‐朱儁伝〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本歴史地名大系 「城内」の解説

城内
じようない

[現在地名]島原市城内・先魁町・新馬場町・北門町・江戸丁・桜門町など

江戸時代、島原城外郭のうち北側にあった地域。島原城下は島原村内に建設され、城下に接する同村内の柏野かしわの萩原はぎわらなどは城下並とされていたと考えられるが、同様に北東から北西にわたる一帯もおもに武家地として組込まれていたようである。宝永四年(一七〇七)検地とある島原領内村明細帳によれば、島原村内の反別一八町六反余が「城内用地」に充てられ、「鉄砲町先蒐田町船倉奉公人屋敷」などとして利用されていた。


城内
しろうち

[現在地名]久留米市篠山町ささやままち城南町じようなんまち旭町あさひまち出町でまち

久留米城を構成する本丸・二の丸・三の丸と外郭、および二の丸の東の柳原やなぎはらの侍屋敷地を含む一帯を城内とよぶ。寛文十年寺社開基に御城内祇園寺とある。延宝城下図では本丸・二の丸などのほか、作事小屋・花畑・蔵屋敷が記される。


城内
じようない

[現在地名]むつ市小川町二丁目の一部

ほん町の西にあたる。南に小川こがわ町があり、南からおそれ山参道が延びる。北西の高台田名部たなぶ館跡があり、当町はその城地に含まれていたものと思われる。藩政初期には田名部代官所が設置されている。享和三年(一八〇三)仮名付帳に「御代官所御仮屋 城内」とあるが、家数の記載はない。明治初年の「新撰陸奥国誌」には城内町と上城内がみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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