イタヤカエデ

  • Acer mono Maxim.
  • いたやかえで / 板屋楓

百科事典マイペディアの解説

カエデ科の落葉高木で,北海道〜九州の山地にはえる。エゾイタヤ,アカイタヤなど数変種がある。葉は対生し,円形で浅く掌状に裂け,裂片の先はとがる。秋に黄葉する。4〜5月小枝の先に散房花序を出し,緑黄色の花を開く。雌雄同株果実は無毛で2個のをもち,10月成熟。材は建築,器具,スキー用材。樹液から砂糖,シロップをとる。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

板屋。山地に生える落葉高木。カナダのサトウカエデ同様、樹液を煮詰めるとメープルシロップができる。芽吹き前に大量の水を根から吸い上げるため「2月泣きイタヤ」と呼ばれ、この時期に炭焼き窯に入れると、水分が多すぎて他のをだめにするとされる。

(2010-03-11 朝日新聞 朝刊 山形 1地方)

出典 朝日新聞掲載「キーワード」朝日新聞掲載「キーワード」について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

カエデ科の小高木ないし高木。葉は対生し、葉柄は一般に長く、6~15センチメートル。葉はほぼ円形で、掌状に3~9裂するが、他の多くのカエデ類と異なり、裂片の縁(へり)は全縁で鋸歯(きょし)がない。冬芽の鱗片(りんぺん)は5~8対。雌雄同株。花は黄色の小花で、10~100個の花が円錐(えんすい)花序をなす。果実は2翼がある。東アジアに広く分布し、日本には8亜種が認められ、イタヤカエデはその総称的な名である。おもなものとしてエゾイタヤは本州日本海側、北海道からシベリアにかけて分布し、若枝と葉柄基部に微細毛がある。アカイタヤは北海道、本州の日本海側に分布し、全体が無毛、果実は大形である。オニイタヤは北海道南部から九州にかけて分布し、葉裏に短立毛がある。エンコウカエデ(狭義のイタヤカエデ)は本州から九州にかけて分布し、若木の葉は深裂する。イタヤカエデの近縁種が朝鮮、中国から小アジアにかけて12種、ヨーロッパに3種ある。木材は、良質で用途が広い。[緒方 健]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内のイタヤカエデの言及

【カエデ(楓)】より

…北海道,本州の温帯~亜寒帯の下部山地に分布し,北海道でよく庭園樹に用いられる。(2)イタヤカエデA.mono Maxim.(英名painted maple)(イラスト) シベリア東部,サハリン,中国東北部,朝鮮,日本の広い範囲にわたって分布するカエデで,葉は掌状に3~9裂するが,鋸歯がないのが特徴である。樹高25~30m,直径1mの高木になる。…

※「イタヤカエデ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

今日のキーワード

オーバーシュート

感染症の爆発的な感染拡大を指す。語源は、「(目標を)通り越す」「(飛行機などが停止位置を)行き過ぎる」という意味の英語の動詞「overshoot」。2019年12月に発生した新型コロナウイルスに関して...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

イタヤカエデの関連情報