インターロイキン(その他表記)interleukin; IL

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「インターロイキン」の意味・わかりやすい解説

インターロイキン
interleukin; IL

リンパ球大食細胞 (マクロファージ) などが分泌する蛋白質一種白血球に対して非常に多様な活性を示す蛋白質の一群サイトカインと総称するが,そのうち物質的に明確になったものをインターロイキン ILと呼ぶ。インターロイキンとは「白血球相互間のシグナル物質」という意味である。いままでに IL1から IL7までが報告されており,これらが協同的に働いて免疫系の活性化や調節が行われている。最近,インターロイキンが白血球以外の細胞,例えば線維芽細胞などで生産され,またこれを刺激していることが発見され,インターロイキンの作用がより広い細胞群に及んでいることが明らかになってきた。現在 IL2については工業的に生産され,セルモロイキン,テセロイキンの2種の薬品点滴注射もしくは局所投与用として市販されている。

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化学辞典 第2版 「インターロイキン」の解説

インターロイキン
インターロイキン
interleukin

免疫系の制御に関与する比較的低分子量のタンパク質性の生理活性物質.研究の初期では,リンパ球や単球マクロファージなどの免疫に関与する細胞が産生する因子として,リンホカインやサイトカインとよばれていたが,命名法が複雑になってきたために,構造(アミノ酸配列)が決まったものからインターロイキンのあとに番号を付けてよぶことになり,約20種類が知られている.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のインターロイキンの言及

【リンホカイン】より

…おもなものにマクロファージ遊走阻止因子macrophage(migration)inhibitory factor(MIFと略記),白血球遊走阻止因子leucocyte inhibitory factor(LIFと略記),リンパ球の分裂を促進するマイトジェン因子mitogenic factor(MFと略記),リンホトキシンlymphotoxinなどがあり,インターフェロンをも含めることがある。なお,近年では広義にマクロファージが産生するモノカインmonokine(インターロイキンinterleukin‐1ともいう)や非リンパ球が産生するサイトカインcytokineなどをも含める場合が多い。免疫【松山 正】。…

※「インターロイキン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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