山川 世界史小辞典 改訂新版 「インダス文字」の解説
インダス文字(インダスもじ)
インダス文明で使用された文字。凍石(とうせき)製の印章や護符,土器などに刻まれており,約400の文字が知られている。文字配列の統計的分析から,ドラヴィダ系言語の特徴を持つことが指摘されているが,他言語併記や長文の文字資料が発見されていないため,今なお解読されていない。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報
インダス文明で使用された文字。凍石(とうせき)製の印章や護符,土器などに刻まれており,約400の文字が知られている。文字配列の統計的分析から,ドラヴィダ系言語の特徴を持つことが指摘されているが,他言語併記や長文の文字資料が発見されていないため,今なお解読されていない。
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…商業活動で重要な秤のおもりは石製で,二進法と十進法が併用されていた。
[インダス文字]
普通2~5cm平方の凍石製印章は,メソポタミアの回転して押印する円筒印章と異なり,表にインダス文字と動物などを陰刻し,裏にこぶ状のつまみをもっている。文字は印章のほかにも刻まれ,基本字数400と簡単な文法がしられ,ドラビダ語の特徴を具備する。…
…インドを中心として,チベット,東南アジア等の同一の系統に属する文字の総称。20世紀に入り,1920年から21年にかけて発掘が行われたハラッパー,22年から始まったモヘンジョ・ダロなどの遺跡から発見された印章や陶片に刻まれているインダス文字は未解読のままである。 圧痕,刻銘が一定であり,一つの印章に刻まれている文字は平均6,多くて17文字,書字方向は右から左で,2行にわたるときは逆になる,いわゆる〈牛耕式〉であることなどがわかっているだけである。…
※「インダス文字」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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