インフレ・ヘッジ(読み)いんふれへっじ(英語表記)inflationary hedge

知恵蔵 「インフレ・ヘッジ」の解説

インフレ・ヘッジ

物価上昇(インフレ)による保有資産目減り(減価)を回避する手段。具体的には、一般に現金や預貯金公社債などはインフレに弱く、不動産株式、金などは長期的にはインフレに伴って値上がりするのでインフレに強いとされるが、そうしたインフレに抵抗力があるとされる資産に投資することをいう。しかし実際はインフレの原因や状況によっては、資産価格の上昇がインフレを吸収できないことも多い。例えば、オイルショック以前の米国のインフレはコストプッシュによるものであった。そのため、コスト上昇が企業収益を圧迫し、株価も不振を強いられたため、必ずしもインフレを吸収できなかった。

(本庄真 大和総研監査役 / 2007年)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「インフレ・ヘッジ」の意味・わかりやすい解説

インフレ・ヘッジ
inflationary hedge

インフレーションにより貨幣価値が下落し,また金融資産価値が減価する場合,それを防ぐために土地建物,金などのいわゆる実物資産や株式などの他の資産を買うことをいう。

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