インポテンツ(英語表記)impotence; Impotenz

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

インポテンツ
impotence; Impotenz

インポテンス,性交不能症,あるいは陰萎ともいう。男性の性交能力を欠く状態をいうが,一時的な勃起不全ではなく,何かを契機として勃起不能または不全が持続するものをいう。特定の疾患や外傷が原因となる器質的インポテンツもあるが,多くは心理的な原因によるもので,性に対する罪の意識,嫌悪,恐怖などのために勃起不全となる。治療を受けるのは早いほどよい。治療は泌尿器科医と精神神経科医が担当する。

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デジタル大辞泉の解説

インポテンツ(〈ドイツ〉Impotenz)

男性が、器質的または精神的原因により性行為ができないこと。陰茎の勃起不全をいうことが多い。性交不能症。陰萎(いんい)。インポ。→勃起不全

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百科事典マイペディアの解説

インポテンツ

陰萎とも。学問的には性交不能症をさすが,陰茎の勃起(ぼっき)力の低下したものをインポテンツと定義することもある。後者の場合は,正常な性欲,射精能力,オルガスムスをもちながら,勃起不能により性交ができない。原因もいろいろで,外陰部の奇形や疾患,脳脊髄神経疾患,内分泌異常などの器質的原因と,性的神経衰弱やストレスなどの機能的原因によるものがあり,後者の場合が少なくない。
→関連項目異常性欲睾丸腫瘍性交不能症バイアグラ

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世界大百科事典 第2版の解説

インポテンツ【Impotenz[ドイツ]】

陰萎ともいう。ラテン語のimpotens(im‐は否定,potensは力があるの意)に由来し,英語ではimpotenceという。陰茎の勃起不全または勃起不能のため性交が不能の状態をさす。さらに広義には,性欲,勃起,陰茎の腟内挿入,射精,極致感のいずれかを欠く性交不能症とまったく同義に用いられることもあるが,ここでは狭義について述べる。本症の原因は器質的と機能的の二つに大別される。器質的なインポテンツには,(1)脳,脊髄の腫瘍や外傷あるいは骨盤内臓器の広範囲な手術によって,勃起をつかさどる神経が障害された場合,(2)高度の尿道下裂や陰茎への血行障害あるいは陰茎の外傷などによる勃起障害,(3)類宦官(るいかんがん)症などにみられる睾丸の機能不全によって,勃起力に大きく関係している男性ホルモンの分泌が障害されている場合,(4)糖尿病などの慢性消耗性疾患による全身の衰弱などが原因としてあげられる。

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大辞林 第三版の解説

インポテンツ【Impotenz】

男性の性的不能。疾患・精神的障害などによって陰茎が勃起せず、性交ができない状態。インポ。陰萎いんい

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世界大百科事典内のインポテンツの言及

【異常性欲】より

…すなわち減退は感情発達の未熟や持続的な心的葛藤に基づく性欲発現の抑制である場合が多い。また性不能症(インポテンツ)や冷感症のごとき性機能障害は,性欲の減退とイコールではない。自慰の激しい性不能者もいれば,性交回数の多い冷感症者もいるわけである。…

【強精剤】より

…狭義には催淫薬と同義語とみなされるが,広義には強壮剤や性ホルモン剤,興奮薬などを含めて指すこともある。男子の性交不能症(インポテンツ)を治療するための薬物と考えることができる。性交不能症には種々の形が含まれるが,陰茎の勃起不能または不完全を改善する目的の薬物を最も直接的に強精剤とよぶ。…

【性交】より

… このような機構から,性行動中枢に対する大脳新皮質のストレスの影響は著しい。このため心因性インポテンツ(新婚インポテンツも含まれる)や,さらには精神病性インポテンツが起こり,臨床上問題になることも少なくない。
[年齢と性行為]
 性的能力(ポテンツ)は心因的影響ばかりでなく,年齢によっても低下する。…

※「インポテンツ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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