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ウラナミシジミ Lampides boeticus; long-tailed blue butterfly

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ウラナミシジミ
Lampides boeticus; long-tailed blue butterfly

鱗翅目シジミチョウ科。前翅長 17mm内外。裏面に褐色の波状帯が密にあるためその名がある。表面は雄では青紫色であるが,雌では基半部のみ青みを帯び,外半は暗褐色後翅には細い糸状の尾状突起がある。幼虫はマメ科の栽培種,野生種の花や若い果実などを食害する。暖地性で,本州では房総半島南部,伊豆・紀伊半島などで越冬し,夏から秋にかけてこれらの地方から本州各地,ときには北海道南部まで世代を繰返しながら移動する。しかし冬を越すことはできず死滅する。四国南部,九州南部と西部,琉球列島などではほぼ一年中みられる。分布は広く,アジア南部,南太平洋の島々,オーストラリアハワイ諸島,ヨーロッパ中・南部,アフリカ北部に及ぶ。

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百科事典マイペディアの解説

ウラナミシジミ

鱗翅(りんし)目シジミチョウ科の1種。小さなチョウで開張33mm内外,うすい紫青色。ほとんど全国にいるが,大部分の地方では越冬できず,毎年暖地から飛来する。幼虫はフジマメなどの花や実を食べ,成虫は年数回発生する。

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世界大百科事典 第2版の解説

ウラナミシジミ【Lampides boeticus】

鱗翅目シジミチョウ科の昆虫(イラスト)。路傍にふつうに見られるヤマトシジミよりもひとまわり大型のシジミチョウで,開張2.6~3.7cm。後翅に長い尾がある。和名は翅の裏面に細かい褐色の波状模様が見られることによる。冬季から早春にかけて羽化する冬型は,夏から秋にかけて羽化する夏型と異なり,後翅後角付近の異色斑が退化する。オセアニア,東南アジア,北アフリカにかけての熱帯・亜熱帯地方に広く分布し,日本列島はその分布の北限となっている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ウラナミシジミ
うらなみしじみ / 裏波小灰蝶
long tailed blue
[学]Lampides boeticus

昆虫綱鱗翅(りんし)目シジミチョウ科に属するチョウ。ヨーロッパ南部、アフリカ、アジア南部からオーストラリアにわたり広く分布し、ハワイにも産する。南北アメリカには分布していない。日本で本種が越冬できるのは、房総半島の南端部(北限)から以南の太平洋岸の無霜地帯である。房総半島以北の地域でも夏から秋にかけて普通にみられることが多いが、これは越冬地から分散した個体かその子孫と考えられる。寒冷地では越冬できずに死滅する。はねの開張31ミリメートル内外。はねの表面は雄では紫藍(しらん)色、雌では黒褐色、前ばねの中央は広く藍(あい)色。裏面は雌雄とも灰白色ないし淡褐色の地色に褐色の波状斑紋(はんもん)があり、和名はこの特徴に由来する。幼虫のおもな食草はフジマメ、アズキ、ソラマメ、エンドウ、ササゲ、インゲンなどの栽培マメ科植物であるが、クズ、クララ、ヤブツルアズキなどの野生植物にもつく。温度条件の許す限り活動し、特定の越冬態をもたない。[白水 隆]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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