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エイランタイ Cetraria islandica

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

エイランタイ
Cetraria islandica

アイスランドゴケ Iceland mossともいう。北半球の高山地帯,アイスランドなどの溶岩上に分布する樹状地衣。体は灰白色ないし濃褐色,直立,不規則に分岐し,下端は仮根となって岩上に付着する。高さ 7cmに及ぶ。各分岐片の縁には著しい剛毛があり,しばしばその先端に盤子器をつける。この地衣の藻類は,単細胞の緑藻類である。この地衣体は約 70%のリケニン (地衣デンプン) を含み,トナカイ,カリブー,オオシカなどの食用となる。またヒツジ,ウシなどの飼料にあてることもできる。なお,この地衣にはやや苦みがあるが,水に浸し,乾かし,粉にしてから人の食料とすることができる。工業的にはグリセリンの原料となり,石鹸やコールドクリームの製造に用いられる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

エイランタイ
えいらんたい
[学]Cetraria islandica (L.) Ach. var. orientalis Asah.

地衣類ウメノキゴケ科の1種。地衣体は直立または斜めに立ち上がる樹状地衣。高さ5~10センチメートル、幅5~10ミリメートルの平らな地衣体であるが、多少管状に縁が巻き込んで、いくつかの枝を出す。日当りのよい所のものは褐色か黒褐色でややつやがあるが、日陰の湿った所に生えるものでは緑色になることが多い。地衣体の縁には、ごく細い刺(とげ)状の突起を出し、表面には白色の小さな点が散生する。子器は円盤状で、分枝した地衣体の先のほうにつく。北半球の寒帯に広く分布していて、古くから北ヨーロッパなどでは食料にしたり、民間薬として利用していた。エイランタイによく似ていて日本の高山に普通にみられるマキバエイランタイC. ericetorumは、地衣体の縁が強く内側に巻き込んで、表面が濃褐色になる。[佐藤正己]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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