ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「エウセビウス」の解説
エウセビウス
Eusebius
[没]309./310. シチリア
ギリシア出身の第31代教皇(在位 309/310)。聖人。教皇ダマスス1世(在位 366~384)が記したエウセビウスの墓碑銘によれば,ローマ皇帝ディオクレチアヌス(在位 284~305)に迫害されて背教したキリスト教徒を教会へ復帰させるべきか,ローマで激しい論争が行なわれた際,背教者を告解の秘跡を受けさせずに教会に復帰させることを望む一派と対立した。エウセビウスはローマ皇帝マクセンチウス(在位 306~312)によって,反対派とともにローマから追放され,シチリアへ送られて,そこで間をおかずに死去した。遺体はローマへ運ばれ,聖カリクスツスのカタコンベ(地下墓地)に埋葬された。殉教者(→殉教)として崇敬されている。祝日は 8月17日。
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