エクソン

デジタル大辞泉 「エクソン」の意味・読み・例文・類語

エクソン(exon)

《「エキソン」とも》真核生物遺伝子で、DNA塩基配列中、たんぱく質合成の情報をもつ部分。配列中ではイントロンが介在して分断されるが、このエクソン部分のみがつなぎ合わされて伝令RNAが完成し、たんぱく質合成の鋳型となる。

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百科事典マイペディア 「エクソン」の意味・わかりやすい解説

エクソン[会社]【エクソン】

ロイヤル・ダッチ・シェル・グループと並ぶ世界最大級の石油会社。天然ガス,化学,鉱業石炭でも大手。1971年ジャージー・スタンダード(スタンダード・オイルより分割)がエクソンに改称し,同時にハンブル石油精製,エッソ化学もそれぞれエクソンUSA,エクソン化学と改名,その一部となる。ユーラシアに地域別統括子会社をおくほか,カナダに単独子会社をもつ多国籍企業で,米国以外ではエッソ(ESSO)の商標で知られる。1999年,米国2位のモービルオイル買収・合併,新会社エクソン・モービルは世界首位の石油会社となった。
→関連項目ARAMCO[会社]国際独占資本ゼネラル石油[株]多国籍企業バルディーズ原則メジャー

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エクソン」の意味・わかりやすい解説

エクソン
Exxon Corporation

アメリカ合衆国の石油会社。エクソンモービル前身の一つ。国際石油資本メジャーズ)の一つ。前身は 1870年ジョン・D.ロックフェラーによって設立されたスタンダード・オイル・オブ・オハイオ。同社は多くの石油業者を傘下に収めてトラストを形成し,1882年スタンダード・オイル・カンパニー・オブ・ニュージャージーとして改組設立。しかしシャーマン反トラスト法(1890)の適用を受け 1899年持株会社となり,さらに 1911年には再び反トラスト法違反として 34の独立会社に分割された。そのなかの最大の会社として,おもに海外販売事業を引き継いで再発足した。その後は海外原油の採掘を進めるかたわら,1919年には石油精製会社ハンブル・オイル・アンド・リファイニングを買収するなどアメリカ本土の事業を充実させて,1927年には拡大した事業を管理統合するため現業部門を新設子会社に移し,みずからは持株会社となるとともにスタンダード・オイル・オブ・ニュージャージーと改称。この間 1923年から製品に ESSO(エッソ)のブランドを使用。海外活動は第2次世界大戦前から中南米アジアに進出。アジアでは同社とソコニーバキューム(→モービル)が共同出資でスタンダード・バキューム・オイル(略称スタンバック)を設立,戦前の日本でも販売事業を経営。1962年スタンバック解体とともに子会社エッソ・イースタンを設立。この間 1948年にはサウジアラビアの原油生産会社アラムコに資本参加。1972年エクソンに改称。1999年モービルと合併し,エクソンモービルとなった。

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化学辞典 第2版 「エクソン」の解説

エクソン
エクソン
exon

エキソンともいう.真核生物の遺伝子配列のうち,成熟mRNAに含まれる部分.エクソンの多くはタンパク質に翻訳されるので,実際に表現される(expressed)DNA配列という意味で命名された.真核生物の遺伝子の多くはエクソンとイントロンからなるが,転写後のスプライシングによってイントロンが除かれ,エクソン部分のみがつながった形(mRNA)で翻訳にまわされる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「エクソン」の意味・わかりやすい解説

エクソン
えくそん
Exxon Corp.

アメリカの石油化学工業会社。世界最大規模の石油メジャー(国際石油資本)であったが、1999年エクソンに次ぐモービルとの合併を果たし、エクソンモービルとして新たに発足した。

[編集部]

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世界大百科事典(旧版)内のエクソンの言及

【遺伝子】より

…構造遺伝子の領域内にあって翻訳に関与しないこのようなDNA部分をイントロンintronまたは介在配列とよぶ。これに対し,翻訳にあずかるDNA部分をエクソンexonという。真核生物の構造遺伝子はふつう複数のエクソンとイントロンがモザイク状に配列したものであり,イントロンを包含しない原核生物の遺伝子とは内部構造が異なっている。…

【DNA】より

… これに対し真核生物DNAの転写では,ふつう一つの遺伝子に対して1本のmRNAが合成される。また,一つのタンパク質のアミノ酸配列に対応する塩基配列(エクソンexonと呼ばれる)の間に別の塩基配列(イントロンintronと呼ばれる)が挿入されている。イントロンはエクソンとともにmRNAに写されるが,その後,mRNAが熟成するときに切り捨てられる。…

※「エクソン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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