エゴマ(読み)えごま

日本大百科全書(ニッポニカ)「エゴマ」の解説

エゴマ
えごま / 荏胡麻
[学] Perilla frutescens Britton var. frutescens

シソ科(APG分類:シソ科)の一年草。エ()、ジュウネン(十念)ともよばれる。植物学上はシソの変種で、シソと交雑が可能である。茎は高さ約1メートルで、白毛があり、横断面は四角形。葉は緑色でシソよりもやや大形で、長さ7~12センチメートル、幅5~8センチメートル。秋に茎頂と葉腋(ようえき)から花穂を出し、白色で小形の唇形花を多数つける。花冠は長さ4~5ミリメートルで、上唇は浅く3裂し、上方に反り返る。下唇は深く2裂して内に曲がる。雄しべは4本。果実は4個の小分果からなり、各小分果は灰白色や褐色で、表面に網状の隆起紋様があり、径約2ミリメートル。成熟した分果は脱粒しやすく、地面にこぼれ落ちる。原産地は東南アジアで、東南アジア、中国、朝鮮、日本で古くから栽培された。本州から九州で野生化している。種子は46~50%の乾性を含み、これを圧搾法で絞ったものが荏油(えのあぶら)で、リノール酸33%、オレイン酸11%を含み、てんぷら油とするほか、ペイント、ワニス、リノリウム原料、印刷インキなど工業用の需要も多い。昔は合羽(かっぱ)や唐傘(からかさ)、油紙に引いた。菜種油が渡来するまでは、灯火用として重要であった。種子をゴマと同様にすって和(あ)え物などの料理に用い、小鳥(えさ)にもする。葉は焼肉料理の添え物などにする。日本では近年はあまり栽培されないが、旧ソ連諸国、南アフリカでかなり多く栽培されている。

[星川清親 2021年8月20日]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

栄養・生化学辞典「エゴマ」の解説

エゴマ

 [Perilla frutescens].シソ目シソ科シソ属の一年草.種子から油(エゴマ油)をとる.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

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