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オジギソウ Mimosa pudica; sensitive plant

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

オジギソウ
Mimosa pudica; sensitive plant

マメ科の多年草または一年草で,ブラジル原産。草丈約 30cm,茎には毛ととげがある。葉は 15対ほどの細かな小葉から成る羽状葉がさらに掌状になってつく。夏に,葉腋から細長い柄を出し,その先に多数の淡紅色の花が直径 1cmぐらいの球状に集ってつく。萼はほとんど不明,4裂する花弁も小さく,おしべ4本が目立つ。のちに長さ 1.5cmほどの毛のある莢を生じ,数個の種子を入れたまま節ごとにちぎれて落ちる。葉に手を触れるとただちに垂れ下がり,小葉は重なり合ってしおれたようになる。この特徴からネムリグサの別名もあり,単にミモザと呼ぶこともある。このような機械的な刺激ばかりでなく,温度,光,電気,化学的な刺激にも敏感で,昔から植物生理学の研究に用いられ,またよく観賞用に栽培される。

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百科事典マイペディアの解説

オジギソウ

ブラジル原産のマメ科の多年草。園芸的には一年草として鉢植にされる。高さ30〜50cm。葉は広線形の小葉をつけた羽片を柄の先に4個つける。葉は接触,明暗,温度の刺激により下垂し(傾性),小葉も相合わさるので,ネムリグサの名もある。
→関連項目ミモザ

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世界大百科事典 第2版の解説

オジギソウ【Mimosa pudica L.】

葉にさわると閉じる運動がおもしろく,鉢植えや花壇に植えられるマメ科の多年草(イラスト)。英名はmimosaだが,園芸店でミモザといえばアカシア属のフサアカシアをさすことが多い。葉は互生し,長い柄の先に2~4片の羽状複葉をつけ,振動,接触,火気,アルコールやアンモニアのガスによる刺激を受けると,葉節の基部の膨圧に変化を起こし葉をたたみ閉じて葉柄が下垂するが,時間がたてば回復する。ここから英語でsensitive plantともいう。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

オジギソウ
おじぎそう
sensitive plant
[学]Mimosa pudica L.

マメ科の小低木であるが、通常は春播(ま)き一年草として扱う。原産地はブラジル。ネムリグサ(眠草)といわれ、細かく茂る羽状複葉の葉は、夜になると葉を閉じる就眠運動をするほか、手などで触れると、その刺激で閉葉運動をするので有名である。これは葉柄基部の葉枕(ようちん)内の細胞の膨圧が変化するためである。小・中学校の教材としても使う。漢名の含羞草(がんしゅうそう)は恥ずかしがる草、英名は敏感な草で、属名のミモーサはギリシア語で「まねをする」という意味であり、いずれもこの就眠運動に由来する。草丈は20~30センチメートルでよく分枝し、枝は地をはうようにして茂り、7~9月に球状桃色の集合花を次々と開き、可憐(かれん)である。4~5月に種を播き、庭植え、鉢植えとして楽しむが、日当りのよい所でよく育ち、性質は強く、こぼれ種でも殖える。[柳 宗民]

文化史

オジギソウの葉が開閉する性質に最初に触れたのは、ポルトガルの僧ジョゼー・デ・アンシェッタで、16世紀のなかばにブラジルで観察された。日本には1841年(天保12)にオランダ人が伝えたと、蘭学者(らんがくしゃ)の山本亡羊(ぼうよう)、紀州(和歌山県)の本草(ほんぞう)学者小原桃洞(おはらとうどう)が記す。桃洞は「今俗間にネムリグサ、あるいはオジギソウなどと名付け弄(もてあそ)ぶ」と『百品考』(2編上・1847刊)に書き残した。[湯浅浩史]

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世界大百科事典内のオジギソウの言及

【生体電気】より

…これらのほかに1V以下の弱い発電をする魚もいる(電気魚)。 生体電気は動物だけでなく,オジギソウやフラスコモなどの植物でも観察されている。オジギソウを振動刺激すると羽毛状の葉が閉じて垂れ下がるが,刺激の伝達や運動に伴って活動電位が発生することが知られている。…

※「オジギソウ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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