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傾性 けいせいnasty

翻訳|nasty

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

傾性
けいせい
nasty

刺激に対する植物の反応のうちで,反応の方向が刺激のくる方向によらず,植物の本来の構造や性質によって決るもの。花が光によって外側に向って開くこと (傾光性) ,オジギソウモウセンゴケが触れると葉を閉じること (傾触性) はその例である。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉の解説

けい‐せい【傾性】

植物が外界からの刺激を受けると、その刺激源の方向に関係なく、一定の方向に屈曲する性質。刺激源の種類によって傾光性傾触性・傾熱性などがある。→屈性

出典|小学館
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百科事典マイペディアの解説

傾性【けいせい】

植物の屈曲運動の一種。屈性と違って,運動の方向は刺激の方向とは無関係で,器官の構造によって定まっている。温度変化に対して開閉運動をするチューリップサフランなどの花の傾熱性,オジギソウやカタバミの葉の傾光性が知られる。
→関連項目オジギソウ走性

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世界大百科事典 第2版の解説

けいせい【傾性 nasty】

植物の器官が外部からの刺激に呼応して屈曲運動する性質の一つで,屈曲の方向が刺激の方向とは無関係に植物の内部構造に依存する点において屈性tropismとは異なる。刺激の種類によって傾震性seismonasty,傾熱性thermonasty,傾触性thigmonasty,傾電性electronastyなどに分けられる。これらはすべて刺激の強度変化に応じておこる敏感な運動であることが特徴で,環境変化への一つの適応現象とみなされている。

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大辞林 第三版の解説

けいせい【傾性】

植物の屈曲運動の一。外からの刺激を受けた器官が、刺激の方向には関係なく、一定の方向に曲がる性質。傾触性・傾光性など。 → 屈性

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

傾性
けいせい

植物体の一部が、一方向からの刺激に対して方向性をもって反応することを屈性というが、刺激の方向とは無関係に、いつも一定方向へ運動する現象を傾性という。したがって、傾性における運動の方向は構造的に決まっており、傾性を示す器官は、形態的または生理的に背腹性をもたねばならない。傾性の種類には傾光性、傾熱性、傾震性、傾触性などがあるが、なかにはオジギソウの葉の開閉運動のように、種々の傾性反応を示しても運動の仕組みは同じものもある。傾性反応には成長運動と膨圧(ぼうあつ)運動の両方がある。[勝見允行]

傾光性

光傾性ともいう。昼夜周期的に繰り返される運動で、花の開閉などでみられる。昼間開いて夜閉じるものではカタバミ、キク科植物の舌状花などがあり、夜開くものではオオマツヨイグサ、タバコなどがある。花の傾光性運動は、ほとんどの場合、成長運動によるもので、花弁の両側の成長率の違いによって開閉が行われる。
 夜になるとおこる葉の就眠運動も傾光性による場合が多い。ホウセンカの仲間は夜になると葉は下方に垂れ、昼間は水平になる。逆にアカザでは、夜になると葉はほぼ垂直に立つ。これらは葉柄の両側の成長率の差による成長運動であるから、成長中の葉にだけみられるものである。葉の基部に葉枕(ようちん)(葉柄の下端部や上端部に生じる関節状の肥厚)をもつマメ科、カタバミ科などの植物では、葉枕の運動性細胞の容積変化に基づく傾光性膨圧運動を示す。この場合も、ベニバナインゲンの初生葉やカタバミの葉のように、夜になると葉身が垂れ下がるものや、ミヤコグサ、オジギソウのように小葉が立ち上がるものもある。葉枕運動細胞の可逆的な容積変化の仕組みはまだよくわかっていない。[勝見允行]

傾熱性

温度傾性ともいう。温度差に反応しておこる運動で、クロッカスとチューリップの花の開閉が代表的な例である。これらの花は、それぞれ0.2℃および1℃以内の温度上昇で開き、下降で閉じる。これは成長運動の一種である。花弁の基部4分の1から6分の1の部分で温度が上昇すると、まず初めに内側の細胞の成長率が増加するのに対し、温度が下降すると、まず初めに外側の細胞の成長率が増す。[勝見允行]

傾震性

震動傾性ともいう。風や振動などが刺激となって植物が示す傾性反応をいう。葉枕のある葉でみられるが、とくにオジギソウは顕著な例である。傾震性反応は電気的刺激(傾電性)によっても同じことがみられる。傾震性反応は、屈性や他の傾性に比べて非常に速くおこる一時的な膨圧運動である。オジギソウの葉の反応は1秒以内でおこり、5~6秒で終了する。傾電性になるとさらに速く、10分の1秒の範囲でおこる。ムジナモやハエジゴクの捕虫葉の感覚毛も傾震性を示す。[勝見允行]

その他の傾性

接触が刺激となっておこる傾性反応を傾触性または接触傾性といい、モウセンゴケの捕虫葉の触毛の運動がその典型的な例である。このほかに、食虫植物の捕虫葉にみられる傾化性(化学傾性)がある。[勝見允行]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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