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オトシブミ オトシブミ Apoderus jekeli

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

オトシブミ
オトシブミ
Apoderus jekeli

鞘翅目オトシブミ科。体長7~10mm。体は黒色で上翅と前胸後縁は赤色であるが,変異があり,全体黒一色の個体もある。頭部は三角形で後方へせばまるが,雄のほうが長く,雌では短く丸みが強い。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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百科事典マイペディアの解説

オトシブミ

オトシブミ科の甲虫の1種。体長8mm内外,黒色で翅だけ赤い。日本全土,樺太,朝鮮,シベリア東部などに分布。年1〜2回発生,成虫で越冬。クヌギ,ナラ,ハンノキなどの木の葉を巻いて筒状の揺籃(ようらん)をつくり,その中に産卵する。

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世界大百科事典 第2版の解説

オトシブミ【Apoderus jekelii】

甲虫目オトシブミ科の昆虫(イラスト)。体は黒色で上翅が赤色。雄の頭部は長く,雌では短くて丸みがある。体長7~10mm。日本全土のほか,朝鮮半島,中国東北部およびシベリアに分布する。成虫は5~8月に現れ,成虫の食物でもあるクリ,クヌギ,ナラ,ハンノキ,ニレなどの葉を巻き“ゆりかご”をつくり,その中に1卵を産みつける。産卵はゆりかごづくりの途中で行われ,完成後ゆりかごは地面に切り落とされる。幼虫は地面に落ちたゆりかごの中で葉を食べて育つ。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

オトシブミ
おとしぶみ / 落し文
leaf-cut weevil

昆虫綱甲虫目オトシブミ科Attelabidaeの昆虫の総称。この類は木の葉を巻いて産卵する習性をもち、ゾウムシ科に近縁で、オトシブミ亜科とチョッキリゾウムシ亜科に大別され、前者は約30種、後者は約60種が日本に分布する。オトシブミ類は新緑のころ盛んに葉を巻く。若葉の上に飛来した雌は主葉脈や葉縁を歩きながら葉の大きさを測り、先から一定の距離のところに切り目を入れる。切られた葉はだらりとぶら下がり、やがてしおれてくるが、雌はこの葉を二つに折り畳んで先から巻き上げる。2回転ほど巻いたころ、これに穴をあけて卵を産み込む。口と脚(あし)を巧みに使いながら円筒状の「ゆりかご」を完成させる。幼虫は内部に巻かれた葉を食べて成長し、その中で蛹(さなぎ)になる。葉の切り方と加害植物は種類によって一定している。
 和名オトシブミ(ナミオトシブミ)Apoderus jekliiは、クヌギやカンバ類などの葉を横一直線に切る。ヒメクロオトシブミA. erythrogasterはバラなどの葉を主葉脈に向かって両縁から直線状に切り、エゴツルクビオトシブミCycnotracherus roelofsiはエゴノキの葉を横J字状に片側の葉縁を残して切る。ゴマダラオトシブミParoplapoderus pardalisはカシやナラの葉をL字状に切る。葉を巻くのは雌のみで、雄はほとんど協力せず、交尾を終わると飛び去る。ヒゲナガオトシブミParatrachelophorus longicornisやリュイスアシナガオトシブミHenicolabus lewisiiは天候によって完成したゆりかごを切り落とすことがあり、乾燥した日に切り落とす傾向がみられる。ゆりかごには右巻きと左巻きがあるが、これは個体によってだいたい決まっているので、人間の右利き左利きのような癖が虫にもあるらしい。卵には、生まれた直後にオトシブミヤドリコバチが寄生し、また幼虫はアトキリゴミムシの幼虫に捕食される。ゆりかごの形が巻紙の手紙に似ていることから「ホトトギスの落し文」などといわれ、それが転じて虫の名になった。[森本 桂]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
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