オーデコロン(その他表記)eau de Cologne

デジタル大辞泉 「オーデコロン」の意味・読み・例文・類語

オー‐デ‐コロン(〈フランス〉eau de Cologne)

ケルンコローニュ)の水の意》芳香油や植物性芳香を加えたアルコール性の水溶液香料含有量が2~5パーセントのもので、香水のかわりに手軽に用いるもの。ドイツのケルンで創製フランスに広まった。コロン
[類語]香水香料芳香剤フレグランスパルファンオードパルファンオードトワレ

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精選版 日本国語大辞典 「オーデコロン」の意味・読み・例文・類語

オー‐デ‐コロン

  1. 〘 名詞 〙 ( [フランス語] eau de Cologne 「ケルンの水」の意 ) アルコール七〇パーセントの水溶液に二~五パーセントの香料を加えたもの。香水として用いる。ドイツのケルン(Köln フランス名 Cologne)でできたところからいう。
    1. [初出の実例]「をうてころりや 香水の義 シャボンでみがく仮の色香(いろか)にゃまよやせぬ」(出典:西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈仮名垣魯文〉二)

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改訂新版 世界大百科事典 「オーデコロン」の意味・わかりやすい解説

オーデコロン
eau de Cologne

芳香性化粧品。アルコールにネロリ(橙花)油やベルガモット油などシトロン系の香料を3~5%溶解させたもの。17世紀末イタリア人フェミニスがケルンで創出した〈オーアドミラブル〉が起源といわれるが,その事業を引き継いだファリナGianmaria Farina(1685-1766)が1742年〈オーデコロン〉,64年〈ケルニッシワッサー〉の名を登録した。ともに〈ケルンの水〉の意。日本にはオランダから伝わり,平賀源内の《物類品隲(ぶつるいひんしつ)》(1763)が紹介している薔薇露(ばらのつゆ)も広い意味でのオーデコロンである。明治初期には香(にお)い水とかオーデコロリと呼ばれたが,これは当時流行していたコロリコレラ)予防をあてこんだもので急速に普及した。以来,洗面香水,床撒き香水,万能香水として用いられている。第2次大戦後,アルコールに7~13%の香水系香料を溶かしたものがパヒュームコロンオーデトアレ)と呼ばれ,香水とオーデコロンの中間に位するものとして市販された。さらに1979年ころから香水系の香料を溶かしたライトコロンが普及した。
香水
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「オーデコロン」の意味・わかりやすい解説

オーデコロン
おーでころん
eau de Cologne フランス語

狭義には一つの古典的化粧水の名称。17世紀ごろイタリアで生まれた薬用水「アクア・ミラビリス」(不思議の水)が、プロイセンの都ケルンに渡り「ケルニッシュワッサー」(ケルンの水)として改良完成し、18世紀後半フランスに紹介され、その名もオー・ド・コローニュ、またはオードコロンとよばれ有名になり、全ヨーロッパに広まった。古典的オーデコロンは、シソ科ミカン科の葉、花、果皮からとった精油を秘伝の処方によって調合し、ぶどう酒からの酒精を使ってつくられる。また最近では、香水のラストノートを抑えトップノートに、シトラス(レモン、ライムなどの柑橘(かんきつ)類)やグリーン調のさわやかな香りを加えた香料含有量3~5%の、使いやすく、また使い道の広いフレグランス製品の一種を「オーデコロン」とよんでいる。

[梅田達也]

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百科事典マイペディア 「オーデコロン」の意味・わかりやすい解説

オーデコロン

芳香性化粧品(フレグランス)の一種。製法は香水と同様であるが濃度が薄くさわやかな香りが特徴。体につけるほかトイレットウォーター,床まき香水などと称し気軽に使用される。ケルン(コローニュ)の水の意で1742年イタリア人フェミニスが〈オーデコロン〉の名で登録,売り出した。成分はベルガモット油,ネロリ油など。 フレグランスは香料の量(賦香率)によって香水(パヒューム,15〜30%),オードパルファム(8〜15%),オードトワレ(5〜10%),オーデコロン(2〜5%),シャワーコロン(1〜3%)などの区別がある。
→関連項目ローション

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オーデコロン」の意味・わかりやすい解説

オーデコロン
eau de Cologne

アルコールに天然香料,合成香料を調合して溶かしたもの。化粧品のなかで液体芳香品 liquid perfumeに属する,香水の薄いもの (付香率2~7%程度) 。香りは柑橘類を中心としたものが多かったが,近年は草花,香辛料などの香りや,香水の香りを基調としたファンシーコロンと呼ばれるものが人気を呼んでいる。なお,オーデコロンの名称は 1714年にドイツのケルンで発売された Kölnisch wasser (ケルンの水) に由来する。

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とっさの日本語便利帳 「オーデコロン」の解説

オーデコロン

ケルン(Cologne)▼ドイツ中西部、ライン川に臨む大商工業都市。ローマ皇帝クラウディウスの妃アグリッピナの生誕地だったので、西暦五〇年にコロニア・アグリッピネンシスと改名された。ケルンの名はコロニア(植民市)に由来。「オーデコロン」の原産地としてもよく知られ、オーデコロン(オー・ド・コローニュ)は、「ケルンの水」の意で、一七〇九年にこの地で作られた香水の一種。米国では、これを短縮して「コロン」と呼ぶようになった。

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世界大百科事典(旧版)内のオーデコロンの言及

【香水】より

…植物性・動物性の天然香料と合成香料を調合してつくった調合香料を,精製したエチルアルコールに希釈して,さらに時間をかけて熟成させる。広義には表のようにパヒュームコロン,オーデコロン,パヒュームオイルなどの芳香製品(フレグランス)のことをもいう。フレグランスの分類は,調合香料の賦香率(ふこうりつ)と関係が深いが,名称はまちまちで,世界共通のものにはなっていない。…

※「オーデコロン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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