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カシューノキ カシューノキAnacardium occidentale; cashew

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

カシューノキ
Anacardium occidentale; cashew

ウルシ科の常緑高木で,ブラジル原産。世界の熱帯各地で栽培されている。幹は高さ 12~15m,葉は長卵形で全縁,長さ 12~15cmほどで,対生互生あるいは輪生する。 12月頃,枝先にまばらな円錐花序を出し,淡紅色,小型で香りのある花をつける。果実は勾玉状または腎臓形で,鮮紅色に熟し,汁が多く,甘ずっぱい。そのままあるいは焼いて食べ,また酒の原料に用いる。核をカシューナッツとして,焼いて食べる。樹液はカシューゴムといい,アラビアゴムの代用や塗料に使う。材は堅く用材となる。また果実に多量に含まれる油を食用油として用いたり,果実の殻に含まれる液から漆に似た油性塗料もつくる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

カシューノキ
かしゅーのき
cashew
[学]Anacardium occidentale L.

ウルシ科の熱帯性常緑樹。西インド、中央アメリカ原産で、熱帯各地に広く栽培される。主産地はインドで、アメリカやヨーロッパ諸国に輸出し、モザンビーク、タンザニアなどでも生産される。樹高12~15メートル、葉はやや革質の倒卵形で長さ15~20センチメートル。花は白または淡紅色で、両性花と単性花が混じって小枝に群がって開く。花期後、花托(かたく)部分が膨れて径約5センチメートルの西洋ナシ形になり、カシューアップルcashew appleとよぶ。カシューアップルの先(下)に腎臓(じんぞう)形、灰色で硬い殻(果皮)に入った長さ3~4センチメートルの果実がつく。この果皮の中に褐色の種皮に包まれた勾玉(まがたま)状の仁、つまり、カシューナッツが入っている。果皮には黒い油性の、ウルシに似た性質の液体を含む。液体の成分はカルドーというフェノール物質とアナカルジック酸などの有毒物質で、精製してカシューワニスをつくる。これはシロアリや害虫を防ぐのに用いる。樹皮からは黄色のゴム物質がとれ、本を綴(と)じる糊(のり)に使うと虫がつきにくい。また黄色染料にも使われる。材は赤褐色、硬さは中庸で各種の細工物に使う。民間薬や観賞用にもされる。[星川清親]

食品

カシューアップルは外面は鮮紅色からクリーム様黄色まであるが、内部は淡黄色で芳香をもち、多汁で甘味、酸味ともにあり、渋味もあって特異の味があり、食用とする。グルコーゼ8.4%、タンニン3.06%を含むといわれ、生食のほか、清涼飲料(カジュアーダ)、ジャム、砂糖菓子、カシュー酒などをつくる。果実のカルドールやアナカルディア酸などは炒(い)ると消去される。ナッツの王様といわれるカシューナッツは100グラム中の熱量は571キロカロリーで、タンパク質19.6%、灰分2.7%、脂質47.2%、糖質25.4%などを含む。[飯塚宗夫]

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