翻訳|casino
スロットマシンやルーレットを備えた賭博場。約130カ国で公認されており、米ラスベガス、マカオなどが有名。日本では競馬や競輪といった公営競技を除き賭博が禁じられているため、設置には法整備が必要だ。将来の解禁を見据え、北海道、横浜市、大阪府、長崎県などで誘致の動きがある。自民党と維新の党、次世代の党は4月、合法化を目指し「統合型リゾート施設整備推進法案」を衆院に提出した。ただ、公明党が審議入りに難色を示し、成立は見通せていない。
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ルーレット、ダイス、トランプ、スロットマシンその他の室内賭博(とばく)が公認されている賭博場。カジノはイタリア語で「小さな家」を意味するカーサcasaから転訛(てんか)した語で、ルネサンス時代の貴族が所有していた社交、娯楽用の別荘を意味したが、のちに音楽、舞踏などの娯楽施設を備えた公共の集会所をよぶようになった。18世紀から19世紀にかけてヨーロッパ各国に開設され、とくにフランス、ドイツで隆盛を極めたが、しだいに公然と賭博が行われるようになり弊害を生じたので、19世紀後半から一部を除き多くの国がこれを禁止した。
しかし第二次世界大戦後は、公共のための資金調達を名目に、海辺、温泉などの保養地、観光地などを中心に公認する国が増え、2001年現在では約120か国・地域に上る。とくに、1861年に開設されたモナコ公国のモンテ・カルロ、アメリカで1931年以来公認されているネバダ州のラス・ベガスが世界的に有名である。そのほかフランス、ドイツ、イタリアなどのヨーロッパ諸国、アルゼンチンなど中南米諸国、マカオなどの旧植民地がカジノの数も多く盛んである。これらのカジノの賭博設備はルーレットが中心で、ほかにトランプによるバカラ、ブラックジャック、さいころを使用するダイス、クラップ、スロットマシンなどが共通しており、一部のカジノではキーノも行われている。また、カジノは賭博場ではあるが、豪華な設備と社交的雰囲気が特徴であり、飲み物などを無料でサービスするところが多い。
[倉茂貞助]
『安藤福郎編著『世界カジノ白書』(1995・データハウス)』▽『黒野十一著『カジノ』(1997・新潮社)』
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語源はラテン語のcasa(郊外の小邸宅)。イタリア語で部屋または舞踏室を指す言葉として使われ,後に集会所,娯楽場や,軍隊用語で将校集会所を示す語となり,そこで賭博が興じられたことから今日では賭博場をいう。カジノの原型は,イギリスで1526年から2世紀半続いた,バッキンガム宮殿内の王室と貴族のための賭博室である。フランスでも16世紀末にアンリ4世により宮廷内に賭博室がつくられた。近世になって,賭博禁止令があったにもかかわらず,イギリスで1764年に貴族と紳士の賭博享楽を目的とした会員制社交場がつくられた。ここからしだいに社交クラブの形式で公然と賭博が行われるようになった。19世紀にはドイツのバーデン・バーデン,フランスのカンヌ,アメリカのサラトガなどに著名な賭博場がつくられた。現在では,観光や外貨獲得の目的で開設を公認している国や地方自治体も多く,モナコのモンテ・カルロ(1861創立),アメリカのネバダ州ラス・ベガス(1931創立)などが大規模で世界的に有名である。カジノにはルーレット,カード賭博,さいころ賭博の設備が備えられ,賭博機械が設置されている。客同士が賭ける場合もあるが,経営者側が賭博を主催するのが普通である。遠方での競馬の馬券やドッグレース券を買えるカジノもある。なお,カジノで行われるカード遊びの意味から転じて,〈カジノ〉という名称のイタリア起源のカードゲームがある。
執筆者:増川 宏一
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