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カスミサンショウウオ Hynobius nebulosus

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

カスミサンショウウオ
Hynobius nebulosus

サンショウウオ目サンショウウオ科。全長7~11cm。頭部は卵形。尾は胴より短く,四肢も短い。体色黄褐色粒状の黒点があり,普通尾の背腹に黄色条がある。平地または丘陵地の湿った場所にすむ。産卵期は1~3月で,水田,池などに透明な細長いバナナ状の卵嚢を1対産みつける。1卵嚢中に 35~60個の卵を含む。九州北部より中国,近畿地方,四国東部に分布する。なお本種のうちで濃尾平野以東,関東地方などに分布するものを特にトウキョウサンショウウオと呼んで区別している。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

カスミサンショウウオ

体長約10センチの日本固有の両生類幼生は水中で暮らし、成長すると陸に上がる。西日本を中心に分布。環境省レッドリストでは絶滅危惧2類(絶滅の危険が増大している種)だが、県のレッドデータブックではさらに深刻な絶滅危惧1類(絶滅の危機に瀕〈ひん〉している種)に挙げられている。

(2014-04-13 朝日新聞 朝刊 岐阜全県 1地方)

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世界大百科事典 第2版の解説

カスミサンショウウオ【Hynobius nebulosus】

サンショウウオ科の1種(イラスト)。鈴鹿山脈以西の本州から四国の瀬戸内沿岸地方,九州北西部,壱岐(いき)の低山地に分布し,全長7~11cm,最大は15cmほど。頭部はやや扁平で眼は小さいが突出している。四肢が短く,指は前肢に4本,後肢に5本。皮膚は滑らかで,尾部の上下縁には原則として黄色のすじ模様がある。繁殖期以外は,丘陵地の竹やぶや雑木林付近の落葉倒木の下など,湿った場所に潜み,主として夜間に行動する。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

カスミサンショウウオ
かすみさんしょううお / 霞山椒魚
[学]Hynobius nebulosus nebulosus

両生綱有尾目サンショウウオ科のサンショウウオ。滋賀県、三重県以西の本州、および香川、徳島、福岡、佐賀、長崎、熊本各県の丘陵地や山沿いの低地に生息する。背面は暗褐色から黄褐色で微小な黒斑(こくはん)が散在し、腹面は淡色をしている。尾の上下縁に顕著な黄条がある。全長7~11センチメートル。1~3月に止水中に産卵する。雌が水中の枝や石に卵嚢(らんのう)の一端を付着して産卵を始めると、周囲にいた雄が卵嚢に抱きつくようにして授精する。卵嚢は1対で螺旋(らせん)状に巻き、卵数は200個前後。産卵期以外は森林や竹やぶの中で小動物を食べて生活する。関東、東海地方には亜種トウキョウサンショウウオH. n. tokyoensisが分布する。[倉本 満]

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