カタル(医学)(読み)カタル

百科事典マイペディア 「カタル(医学)」の意味・わかりやすい解説

カタル(医学)【カタル】

組織の破壊を伴わない,粘膜の浸出性炎症。浸出物の性質により,漿(しょう)液性,粘液性,膿性,剥離(はくり)性などと呼ぶ。他の浸出性炎症に比べ,粘液分泌が多少とも亢進し,粘膜上皮細胞の剥離が見られるのが特徴。通常の風邪に伴う鼻汁流出が著しいものを鼻カタルなどという。一般に胃炎胃カタル大腸炎大腸カタルと呼ぶことがあるが,これは実際にはカタルには相当しない。
→関連項目気管支炎

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android