キク科(読み)キクか(英語表記)Compositae

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

キク科
キクか
Compositae

双子葉植物中最も進化した科と考えられ,約 900属1万 4000種を含む。世界中に広く分布し,多くは草本である。多数の小花が集って頭状花序 (頭花) をつくり,さらに多数の頭花が総状あるいは散房状に集ってつくこともある。頭花のまわりを多くの総包片や総包が取巻いている。小花の花冠は合弁で筒状になった管状花と,花冠の先が舌状に伸びた舌状花の区別がある。子房下位。果実は1個の種子をもつ痩果で,萼の位置に冠毛やとげのあるものが多い。キク科はさらにタンポポ亜科とキク亜科に分けられ,前者は頭花がすべて舌状花から成り乳液を分泌し,また後者は舌状花のほかに管状花をもち乳液を分泌しない。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

キク科
きくか
[学]Compositae (Asteraceae)

双子葉植物合弁花類。大部分は多年草であるが、一年草から30メートルを超す高木まである。およそ1000属、2万種からなり、その分布域は南極大陸を除く全世界に及び、海浜から高山の積雪線に至るあらゆる環境に生育している。日本には72属、約370種知られている。多数の小花が頭状の花序に密に集まり、周囲の総包葉片とともに頭花を構成する点がキク科の特徴である。科名のCompositaeはラテン語で「各種の要素からなる」という意味で、頭花の構造に由来している。各小花は基本的にいずれも雄しべと雌しべを備えた子房下位の両性花で、一般にいう1個の花に対応するが、小花自体がさまざまな形をとるうえに、頭花を構成していることによる分化(中心花と周辺花)が加わり、形や性の点で多様である。雄しべは1輪、縦長の葯(やく)が互いに癒合し、雌しべを取り巻いた集葯雄蕊(ゆうずい)である。葯の内側に放出された花粉を下から伸びてくる雌しべが押し出し、自家受粉を避けている。頭花を構成する小花がすべて両性の舌状花からなり、植物体に組織としての乳管の発達するタンポポ亜科と、頭花を構成する小花がかならずしも両性の舌状花のみとは限らず、乳管の発達しないキク亜科とに大別される。前者は、葉や茎をちぎると白い乳液が出る。キク亜科ではマルバダケブキなど、大部分の頭花は周辺花が雌性の舌状花で、中心花は両性の管状花であるが、アザミ、ヨモギ、フキなどのように舌状花を欠くものや、イズハハコ(ワタナ)のように周辺花が雌性の糸状花になるものなどあるので、13のグループに大別する。[小山博滋]

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