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キシュ Kish

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

キシュ
Kish

バビロンの東方 15kmにあった古代メソポタミアの都市国家。現イラクのウハイミル。 1923~33年にシカゴ自然科学博物館とオックスフォード大学による発掘が行なわれた。シュメール文書によると,「大洪水後の最初の王朝」という伝説的なキシュ第1王朝 (前 2750頃~2660頃) の記録があり,実在していたとされ,王の一人メシリムが記した土地争い調停碑文は現存する最古の王碑文といわれる。また初期王朝時代の最古の宮殿 (前 2900頃) が発掘されている。第1王朝最後の王アッガは前 2660年頃ウルクの王ギルガメシュに敗北した。住民はセム系とシュメール系が混在。キシュの宮廷役人だったセム系のサルゴンアッカドの王となった。初期王朝時代の繁栄は再興することがなかったが,ササン朝時代 (5~6世紀) までは小都市として存続していた。

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百科事典マイペディアの解説

キシュ

イラク,バビロンの東方約15kmの古代都市。前2700年ころからシュメールの主要都市として栄え,ササン朝まで存続。20世紀初め先サルゴン時代の宮殿,ジッグラトなどが発掘された。

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世界大百科事典 第2版の解説

キシュ【Kish】

シュメールの古代都市。遺跡はイラク中部,バビロンの東約15kmにあり,ユーフラテスの旧河床をはさんで西にウハイミールUhaymīr,東にインガッラIngharraを含む一群のテルが東西約4kmの範囲に散在する。1923‐33年にかけて発掘が行われたものの,方法が粗雑で報告が不十分だったため都市の全体像はほとんどわからなかったが,出土品と記録の詳細な再検討を経て,最近ようやく情報が整理されてきた。ジャムダット・ナスル期からササン朝ペルシアまで居住の跡があり,そのなかで初期王朝I期の洪水跡,II期に属する葬送の王墓,宮殿,III期の墓地などが議論の対象になった。

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大辞林 第三版の解説

キシュ【quiche】

キシュ【Danilo Kiš】

1935~1989) 旧ユーゴスラビア、セルビアの小説家。ユダヤ系。ベオグラードとフランスを行き来し、パリで亡くなった。小説「庭、灰」「死者の百科事典」など。

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世界大百科事典内のキシュの言及

【シュメール】より

…ウルクとほぼ同じ頃,エリドゥ,ウル,ギルス,ラガシュ,ウンマなども都市的規模に達した。ジャムダット・ナスル期(前3000ころ?‐前2800ころ?)にはシュルッパク,ニップール,キシュ,エシュヌンナが都市的規模に発展し,また文字の表音文字としての使用法が現れ,絵文字が写す言語がシュメール語であることが確認される。
[初期王朝期――都市国家時代]
 シュメールは前3千年紀初めから初期王朝期と呼ばれる時代(前2800ころ?‐2350ころ。…

【メソポタミア】より

…これ以後キリスト紀元ころまで粘土板は西アジア各地で記録書板として広く用いられ続けている。 前3千年紀初頭の初期王朝期I期には,シュメールに北接する地域(のちのアッカド地方)に位置するキシュが勢威を有していた。伝承によれば,キシュは〈大洪水〉後に最初に全土の覇権を握っている(キシュ第1王朝)。…

※「キシュ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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