キビ(黍)(読み)キビ(英語表記)Panicum miliaceum; common millet

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「キビ(黍)」の意味・わかりやすい解説

キビ(黍)
キビ
Panicum miliaceum; common millet

イネ科一年草インド原産とされるが中国内陸などの乾燥地で,古代から栽培されてきた。日本にも朝鮮半島を経て渡来し,栽培の歴史は古い。今日でも西日本や北海道でつくられている。高さ 1m以上になり,幅の広い線形の葉が互生する。葉の幅は 2cm,長さ 30cmで粗毛がある。秋に,茎頂に細かく枝分れした花穂を出し,上半は湾曲して垂れ下がる。穎果は黄色ないし白色粒状。乾燥に強くやせ地に育つ。飴,餅,きびだんごのほか,小鳥,家畜飼料に用いる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア 「キビ(黍)」の意味・わかりやすい解説

キビ(黍)【キビ】

イネ科の一年生雑穀類の一つ。東アジア原産といわれる。高さ1〜1.5m。葉は長い軟毛を密生。花穂は複総状で,2〜3回分枝し,先端小穂をつける。種実は卵状小型で,黄または白色。もち,うるちなどの品種がある。初夏種子をまき,秋収穫。近年は生産が激減。種子をだんご,餅(もち),酒などの加工原料,飼料とする。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android