日本大百科全書(ニッポニカ) 「キャロル(歌)」の意味・わかりやすい解説 キャロル(歌)きゃろるcarol 中世後期からルネサンス初頭にかけてイギリスで繁栄した歌の一種。民衆的な舞踏歌、民衆的な宗教歌、行列式などで歌われる典礼歌などさまざまな形態があり、単旋律のものもポリフォニー楽曲もあった。聖母マリアやキリスト降誕を祝う聖者たちをはじめ、キリストの受難や復活、さらには恋愛や社会的、政治的できごとに至るまで、さまざまな内容を英語またはラテン語で歌っている。宗教改革以後、典礼形式の変化などに伴ってキャロルの内容も変化していった。今日では一般に、クリスマスに関連した歌のことを意味し、クリスマス・キャロルとよばれている。[今谷和徳][参照項目] | クリスマス音楽 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例