日本大百科全書(ニッポニカ) 「クリスマス・キャロル」の意味・わかりやすい解説 クリスマス・キャロルくりすますきゃろるA Christmas Carol イギリスの作家ディケンズの中編小説。1843年刊。その後数年にわたって発表された5編の『クリスマス物語集』の第一作。主人公スクルージは人情のかけらもないけちん坊の守銭奴だが、クリスマスの前夜に、もと共同で事業をやっていた男の幽霊に会い、自分の過去、現在、未来の姿を見せられた結果、己の罪を悔い改めて人間らしい心を取り戻す。子供にもなじみ深い物語であるとともに、「クリスマス哲学」とよくいわれる、ディケンズの社会観、人間観を端的に示した作品。[小池 滋]『安藤一郎訳『クリスマス・カロル』(角川文庫)』[参照項目] | ディケンズ 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例