Kirchmesseから出た言葉で,ドイツのキリスト教化によって生じた風俗習慣の一つ。教会献堂祭などと訳される。キルタークKirtag,キルヒワイKirchweihなど,地方によってさまざまに呼ばれ,それぞれの地方に特色がある。教会堂の建立は,その地にキリスト者の教会共同体の形成を最も顕著に表すものであり,教会献堂Kirchweiheの日は,その地域社会にとってキリスト教年中行事の中心となる。キルメスは,毎年この日を記念して3日ないし8日間祝う典礼行事とともに民衆の間に盛んになった祭りで,教会堂の前の広場などで,縁日のような市Messeが開かれ,仮装行列など種々の地方色豊かな催し物やフォークダンスなども行われ,親しまれるようになった。現代では,子どものための遊び場が多く設けられ,景品付きの各種のゲームなどが行われる。
執筆者:土屋 吉正
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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