クズリ(英語表記)Gulo gulo; glutton; wolverine

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

クズリ
Gulo gulo; glutton; wolverine

食肉目イタチ科。体長 70cm内外,尾長 16~25cmで,イタチ類中の最大種。体は黒褐色で,小型のクマに似る。鋭い爪と強い顎および歯をもつ。四肢は太く,半蹠行性。性質は獰猛で,小動物やときにトナカイなどの大型の動物も襲う。おもに夜行性であるが,日中活動することもある。木登り泳ぎがうまい。亜寒帯から北極圏森林 (タイガ) 地帯に分布する。

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百科事典マイペディアの解説

クズリ

食肉目イタチ科。体長80cm,尾20cmほど。形はアナグマに似るが,体毛は長く黒褐色,肩から体側黄褐色の帯がある。ユーラシア大陸,北米北部のツンドラとタイガに分布。森林にすみ,昼は樹洞・岩穴で眠り,夜行性。ジャコウジカノウサギ,鳥,果実などを食べる。性質は凶暴。1腹2〜4子。毛皮は敷物などにされる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

クズリ
くずり
wolverineglutton
[学]Gulo gulo

哺乳(ほにゅう)綱食肉目イタチ科の動物。北ヨーロッパからシベリアとアラスカ、カナダの針葉樹林にすむ。体長60~85センチメートル、尾長17~26センチメートル、イタチ科としては大形の種である。全体に黒褐色であるが、肩からわき腹、腰に淡褐色の帯がある。ずんぐりした体つきであるが、四肢は太く、クマのような感じである。普通、単独で生活し、広い縄張りをもつ。木登りは巧みであるが、普段は地上性で、人間とオオカミ以外の動物ならなんでも襲うといわれ、死体も食べるほか、果実も食べる。交尾期は不明であるが、出産は2~5月、2~5子を産む。子は約2年間雌親といっしょに暮らすが、その後は縄張りから追い出される。多くの動物を殺し、残った肉を隠す習性があるため、大食漢(グルトン)ともよばれ、牧畜民から嫌われてきたし、その凶暴さを示す伝説も多い。しかし、飼育下ではむしろ非常に慎重な動物である。毛皮は良質でないが、雪がつきにくく、帽子に使われる。「クズリ」はギリヤーク語からの転訛(てんか)で、中国語(漢字)は熊貂、狼と書き、屈狸は誤りである。[朝日 稔]

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