王(ラトゥratu)の居所に由来するジャワ語で,インドネシアのジャワ島とマドゥラ島で王宮を意味する。ジャワ島に現存するものでクラトンと称されるのは,ジョクジャカルタとスラカルタにある四王家のものである。狭義のクラトンは王の館(ダラム),祭礼・宴式のための回廊(バンサ・クンチョノ)などからなる内廷(クダトン)とその前方の謁見所(バンサル・ウィトノ),式台所(シテンゲル),後方の役人の詰所(クマガンガン)および前方・後方の広場(アルン・アルン)からなる。広義には城壁で囲まれた王都をさす。また王国を意味する場合もある。このようにクラトンは王宮であると同時に王都や王国でもあるが,それは王がラトゥ=パンディト(王=賢者)と称され,宇宙の秘蹟を知り,宇宙の秩序を現世で顕現する者であるという,ヒンドゥー的王国理念を示すものである。
執筆者:土屋 健治
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…古い地質時代に激しい変動を受け,その後は安定化してしまった地殻の部分で,変動帯と対照的な地域。クラトンcraton(剛塊)ともいう。主として花コウ岩や変成岩類からなり複雑な地質構造を示す。…
※「クラトン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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