クリナム(英語表記)Crinum; crinum lily; spider lily

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

クリナム
Crinum; crinum lily; spider lily

ヒガンバナ科クリナム (ハマオモト) 属の総称で,熱帯や亜熱帯に約 160種が自生する。鱗茎から十数枚の幅広い剣状葉を螺旋状につけ,その中心部から太い花茎を伸ばす。茎頂でユリのような形の花が散形花序を形成する。日本の暖地にはハマオモト (ハマユウ) が分布する。そのほかインド原産で大輪の白花をつけるインドハマユウ C.latifoliumや,南アフリカ原産で淡桃色のクリナム・ムーレイ C.mooreiなどがよく栽培される。

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世界大百科事典 第2版の解説

クリナム【Crinum】

ヒガンバナ科で円柱形の鱗茎をもつ常緑植物。熱帯アジア,アフリカ,オーストラリア,南アメリカなどの暖地に約100種が分布し,日本の南部暖地の海岸地方にもハマユウ(ハマオモト)が自生している。属名Crinumギリシア語のkrinon(ユリの意)に由来する。大型の直立した偽茎を有する球根植物で,葉も広く基部で幅10cm以上のものもあり,剣状。花は花茎頂部に多数が散形状につく。開花は温帯では高温期の7月ころが多く,芳香のあるものも多い。

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大辞林 第三版の解説

クリナム【Crinum】

ヒガンバナ科クリナム属の球根植物。熱帯・亜熱帯に約130種ある。葉は剣形。長い花茎にユリ状の大輪の花を散状につける。日本にはハマユウが自生、花がテッポウユリに似たインドハマユウなどが栽培される。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

クリナム
くりなむ
[学]Crinum

ヒガンバナ科(APG分類:ヒガンバナ科)ハマオモト属の属名。南アフリカおよび熱帯、亜熱帯の海岸地帯に原産する多年草で、100種以上を含む。春植えの球根草で、花および葉を観賞する。球根は長く肥大した鱗茎(りんけい)。葉は葉柄がなく幅広い剣状。花はユリ状の大輪花で、直立した花茎に4~10個の花を散形花序につける。日本にはハマオモトやオオハマオモトが自生する。[平城好明]

種類

ハマオモト(浜万年青)C. asiaticum L. var. japonicum Bak.はハマユウ(浜木綿)ともいい、関東地方以西の暖かい海岸に自生する常緑の多年草。花茎は高さ約70センチメートル、葉は根生し、長さ70センチメートル、幅8センチメートルくらいで光沢があり、オモトの葉に似る。初夏から秋に、花茎の先端に、細く裂けた白い花を10~20個つける。種子は水に浮き、海流によって各地の砂浜に運ばれる。品種として、葉に黄色の縦縞(たてじま)が入るものと、星状に斑(ふ)が入るものがあり、観葉植物として楽しめる。寒さにやや弱いが、関西地方以西では露地でも越冬する。繁殖は実生(みしょう)または株分けによる。鉢植えには8号以上の鉢を用い、日当りと風通しのよい所に置く。
 インドハマユウC. latifolium L.はインド原産の大形種。夏、テッポウユリに似た桃色または白色の花を多数つける。葉は長さ80センチメートル、幅10センチメートルくらいで鮮緑色。関東地方以西では露地でも越冬する。種子ができず、繁殖は株分けによる。ポウェリーC. powellii hort.はイギリスで育種された耐寒性の園芸種。花の先端は赤みを帯びる。ほかに赤紫色のアマビレC. amabile Donn、桃色を帯びた白色のムーレイC. moorei Hook. f.などがある。[平城好明]

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